ヒースロー空港、航空券販売停止を要請 1日旅客数10万人の上限設定で

ヒースロー空港、航空券販売停止を要請 1日旅客数10万人の上限設定で

ニュース画像 1枚目:ヒースロー空港 イメージ
© Heathrow Airport Limited
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ロンドン・ヒースロー空港は2022年7月12日、1日あたり出発旅客数10万人の上限を設け、航空会社に航空券の販売停止を要請しました。コロナ禍からの回復期に入った過去4カ月間、乗客数が大幅に増加する一方、空港スタッフの雇用が追いつかず、スムーズな乗客対応かつ安全性が確保できないと説明しています。特に、チェックイン対応、手荷物の積み下ろし作業、航空機のターンアラウンドを担当するグランドハンドリングのスタッフが不足しています。1日10万人の上限により、サービス・レベルの改善に取り組みます。

夏の需要回復を想定し、空港側は2021年11月から採用を開始し、7月末までにコロナ前と同程度の人数で空港保安にあたっています。それでも、旅客のチェクイン待ち時間が長く、サポートが必要な乗客の対応遅れ、手荷物積み込み遅れなど、サービス・レベルの低下が発生しています。

イギリス運輸省、イギリス民間航空局(CAA)は、ヒースロー空港からの申し出を受け、航空会社が罰則なしで減便を実施できるよう、発着枠の柔軟な運用を決定し、混乱を最小限に抑える対策を講じました。しかし、減便は一部の航空会社にとどまり、さらに厳しい旅客数の上限を設定する必要があるとして、ヒースロー空港による航空券販売停止になりました。

ヒースロー空港は、旅行の日程や出発空港の変更、キャンセルをおこなった旅客に謝罪しています。また、利用客には、オンラインでコロナ関連の旅行要件の確認、3時間前までの空港到着などを呼びかけています。

なお、日本路線は羽田/ロンドン線で日本航空(JAL)が週10便、全日空(ANA)が週7便を運航しています。JALは現在、ヒースロー空港の上限設定への対応を検討中です。また、ANAは7月13日・14日のロンドン発羽田行きANA212便について新規の販売を停止しましたが、すでに予約済みの旅客には影響なく、予定通りに運航します。

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