何が違う?!ドイツ空軍タイフーン vs 航空自衛隊F-2

何が違う?!ドイツ空軍タイフーン vs 航空自衛隊F-2

ニュース画像 1枚目:航空自衛隊F-2A(左)、ドイツ空軍タイフーン(右)
© Bundeswehr
航空自衛隊F-2A(左)、ドイツ空軍タイフーン(右)

日の丸の塗装を施したユーロファイター・タイフーン戦闘機を含む、ドイツ空軍の6機が2022年9月27日(火)から30日(金)まで、百里基地に飛来します。百里基地では、第7航空団のF-2戦闘機と、タイフーン戦闘機が編隊航法訓練を実施します。これに先立ち、オーストラリアで実施された演習で、F-2とタイフーンの2機が編隊飛行を実施。さらに、百里では2機種が3機ずつ、計6機が飛行します。タイフーンの来日を前に、この2機種を比べてみましょう。

この2つの戦闘機は、タイフーンが対空・対艦・対地とオールラウンドに対応、F-2は対艦能力に優れ、対空にも対応しています。タイフーンは、ドイツ空軍だけでなく、イギリス、イタリア、スペインとヨーロッパ各国空軍に採用され、F-2は航空自衛隊のみで使われている戦闘機です。ほぼ同時期に開発された2機種は、タイフーンが各国の要望を満たすオールラウンド機、F-2は広い海の防衛を重視した戦闘機です。

ニュース画像 1枚目:nobu2000さん 2017年7月17日撮影  ユーロファイター EF-2000 タイフーン ドイツ空軍
© FlyTeam nobu2000さん
nobu2000さん 2017年7月17日撮影 ユーロファイター EF-2000 タイフーン ドイツ空軍
ニュース画像 2枚目:skyphantomさん 2017年5月23日撮影 43-8128 三菱 F-2B 航空自衛隊
© FlyTeam skyphantomさん
skyphantomさん 2017年5月23日撮影 43-8128 三菱 F-2B 航空自衛隊

諸元を見ると、全長は15m台、翼幅は11m、全高は5mと、多少の違いがあるものの、同じような大きさの戦闘機です。

■F-2とタイフーン諸元比較
F-2戦闘機タイフーン戦闘機
初飛行1995年10月7日1994年3月27日
製造会社三菱重工業ユーロファイター
(エアバス、BAE、レオナルドなど
ヨーロッパ各国企業が出資)
製造機数98機 (製造終了)570機〜(製造中)
乗員1名または2名1名または2名
全長15.52m15.9m
全高4.96m5.3m
翼幅10.80m11.0m
翼面積34.84m250m2
最大速度マッハ1.7マッハ2.0
フェリー飛行時
航続距離
4,000km3,706km

最も大きな違いは、翼面積にあります。タイフーンの主翼は、デルタ翼と呼ばれる三角の形状です。デルタ翼には低速時の安定性を確保するために、機体前方のコクピット脇に小さな翼「カナード翼」をつけているのが特徴です。

F-2は、開発時のベース機になったF-16より大きい主翼を採用し、小さい半径で旋回できる性能向上が実現しました。大きな主翼により、開発時にタイフーンと同じカナード翼の装着が検討されましたが、実際には、コンピューター制御の飛行プログラムを組み込み、離着陸を含む低速時の安定性を確保しています。

ニュース画像 3枚目:タイフーン戦闘機
© Bundeswehr/Petersen
タイフーン戦闘機
ニュース画像 4枚目:F-2搭載兵装
© 航空自衛隊
F-2搭載兵装

F-2より大きな主翼を持つタイフーン戦闘機は、日の丸の塗装デザインに加え、主翼そのものにも目が向きます。ドイツ空軍タイフーン3機が、9月27日に百里基地に飛来する予定です。F-2との共演が待ち遠しいですね。

ニュース画像 5枚目:愛称は「エア・アンバサダー(Air Ambassador)」
© Bundeswehr
愛称は「エア・アンバサダー(Air Ambassador)」
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