全日空(ANA)は2022年10月から、通常ブルーをグリーンに塗装を変更し、サステナビリティをテーマとした特別塗装機「ANA Green Jet」を2機、運航します。1機目のボーイング787-9型「JA871A(機体記号)」は、10月5日から羽田/サンフランシスコ線に投入されます。2機目の787-8「JA874A」は、11月から国内線で運航します。ANAでグリーンをまとう塗装は、2018年3月に終了した「エコボン」の愛称で親しまれた特別塗装機以来、4年半ぶりの登場です。
この特別塗装機には、機体表面に空気抵抗の低減とCO2排出量削減につながる「サメ肌効果」を得られるフィルムが胴体の側面と機体の上部2箇所に貼られています。側面には、機体右側の前から2番目のR2ドアにフィルム6枚が貼り付けられています。より環境に優しいフライトを実現するため、フィルムの耐久性を検証します。
「ANA Green Jet」の機内限定サービスでは、ヘッドレストカバーは地球にやさしいヴィーガンレザーを使用、客室乗務員は特別塗装機と同じ「水と緑」のモチーフを描いたエプロンを着用します。機内BGMには、豊かな自然を想像できるヒーリングミュージックを採用し、他の機材と違う音楽を流します。また、機内の照明は、「水と緑」を意識したブルーとグリーンのライトを採用します。
なお、ANAはすでに機内でプラスチックカップを廃止し、環境に配慮した紙コップの提供、蓋やストローも紙製、機内食用のカトラリーやマドラーも木製を提供しています。国際線ビジネスクラスのデザートカップでもプラスチック容器を廃止し、リユース可能な陶器に変更。ANAはサステナブルな素材の使用、二酸化炭素排出抑制などに取り組んでおり、「ANA Green Jet」はこうした取り組みを象徴する機体でもあります。
なお、ANAは羽田空港の格納庫で実施する「ANA Blue Hangar Tour」の特別企画として、11月13日(日)に「ANA Green Jet見学ツアー」を実施します。ツアーの料金は1人15,800円(大人・子ども同額)、人数は100名で、先着順に受付しています。