航空自衛隊 百里基地は2022年12月4日(日)、「百里基地 航空祭 2022」を開催しました。航空観閲式の開催年だった2020年、そして2021年も新型コロナウイルスのため中止となり、3年ぶりの同基地での航空祭です。事前申込による入場制限がなく、ブルーインパルスの展示飛行が実施されたことで、約4万人が訪れました(2019年の来場者は約5万人)。当日は早朝6時の時点で基地正門前には50mほどの列ができていました。
朝一番8時30分からの航過飛行に、3機のF-2がデルタ隊形で登場。T-4練習機、UH-60J救難ヘリコプター、U-125A救難捜索機それぞれ1機も次々にその姿を見せるや、華麗に航空祭の幕開けです。
続いて9時15分からは、小松基地第306飛行隊のF-15が双発エンジンの爆音を響かせながらキレのある機動飛行を見せます。パイロットは小松基地航空祭で映画「トップガン マーヴェリック」のスペシャル塗装機を操縦していた、タックネーム「GORI」さんでした。
続いて9時50分からは百里救難隊のUH-60JとU-125Aによる救助活動展示です。救難員の降下では、百里基地のキャラクター「ひゃくりん」の横断幕を広げるサービスがありました。
11時、この日のメインイベントのひとつである、アクロバット飛行隊ブルーインパルス展示飛行の開始です。ブルーインパルスのテイクオフ直前には、茨城空港からスカイマークのBC531便の旅客機「JA73NE(機体記号)」の離陸を航空祭の観客全員で見送るという、百里基地らしい一幕もありました。
ブルーインパルスのテイクオフに合わせるかのように、基地上空は青空に。ブルーインパルスの鮮やかな機体が晴れた空によく映え、「キューピット」や「コークスクリュー」など人気の演目がフルで展示されました。さらに、一足早いクリスマスプレゼントとして「クリスマスツリー」の演目も披露されました。
午後以降は曇り空となり少し肌寒い気温の中、この日の主役、百里基地の第3飛行隊F-2による機動飛行と模擬空対地射爆撃が行われました。約1,000km/hと言われる「ハイスピードパス」や、観客の鼻の先をかすめるほど迫力の急降下爆撃は圧巻でした。F-2のキレッキレの動きを見ていると、灰色の空が吹き飛ばされるような爽快感を味わえました。
今年3年ぶりに開催された百里基地航空祭。華やかなブルーインパルスの展示飛行と戦闘機部隊による大迫力の機動飛行や対地攻撃が同時に味わえた“オイシイ”航空祭として幕を閉じました。