フランスのタルブ・ルルド・ピレネー空港に拠点を置く整備会社ターマック・アエロセーブ(Tarmac Aerosave)は2023年3月9日、長期保管していたエアバスA380型機「機体記号：A6-APG」をエティハド航空へ引き渡しました。ルフトハンザドイツ航空も2機のA380を復帰させており、大型機であるA380の運航再開が世界的に広がっています。
ターマック・アエロセーブ社は、エティハド航空が所有するA380 全10機の長期保管を担っています。「A6-APG」については、スペイン・テルエル空港で約21か月間保管。1月30日にフランス・タルブ空港へ移動、その後タルブ空港内にある同社整備施設で復帰整備を行いました。同機は3月9日にタルブ空港からエティハド航空の拠点であるアラブ首長国連邦・アブダビ空港へフェリーされています。残る9機についても徐々に復帰整備が進められるとみられるものの、引き続きテルエル空港またはタルブ空港に保管されています。
「A6-APG」は、2019年から特別塗装機「ADNOCシリーズ 韓国」として運航され、アブダビ/ソウル(仁川)線にも投入されています。特別塗装は、エティハド航空とアブダビ国営石油会社(ADNOC : Abu Dhabi National Oil Company)の共同企画で、ADNOCの主要な石油取引先の国・都市を紹介するシリーズ。今回、この塗装のままアブダビへ戻っています。
エティハド航空は、夏ごろからアブダビ/ロンドン(ヒースロー)線へのA380投入再開を発表しています。3月にすでにアブダビ空港へ戻ったことから、この予定が前倒しとなるのか、他路線への投入されるのか、あるいは客室の改修などが行われるのかは不明です。486席仕様のこの機体にはファーストクラスの更に上のクラス、「ザ・レジデンス」が設置されています。この扱いを含め、今後の動向に注目が集まります。
We have redelivered the 1st @etihad #A380.
— TARMAC Aerosave (@TarmacAerosave) March 13, 2023
The big bird flew away from our #Tarbes facilities
She has been carefully stored and maintained for 21 months in our #Teruel site. Then she moved to our Tarbes site to perform specific #aircraftmaintenance operations. #aircraftstorage pic.twitter.com/jGFKA9FVCv
