日本航空(JAL)のボーイング777-200ER型機、最後の3機のうちの1機「機体記号:JA702J」が“JL8132便”として、2023年5月9日(火)午後4時19分 羽田空港C滑走路(34R)を離陸し、“飛行機の墓場”と言われるアメリカ・カリフォルニア州ヴィクターヴィルのサザンカリフォルニアロジステクス空港へ向かいました。約9時間の飛行で、ヴィクターヴィルまで直行。日本時間で深夜2時ごろに着陸予定です。機体の塗装はオールホワイトではなく、現役塗装である鶴丸のまま離日しています。
「JA702J」は2002年9月に導入された、国際線仕様「ER」型の2号機。韓国・中国線などの近距離国際線のほか、シンガポール・バンコク・ジャカルタ・デンパサールなどの東南アジア線のほか、ホノルル線へも投入されていました。「JA701J〜JA703J」のER初期導入3機については、当時客室仕様の関係から「JA704J」以降のように、ヨーロッパ便などへ投入されることはありませんでした。2017年12月には、プロ野球でリーグ優勝を果たした「広島東洋カープ」の優勝旅行チャーターとして、広島空港からホノルルに向かったこともありました。その後も国際線で活躍し、ほかの777-200ERと同じく2021年ごろから、客室仕様は国際線のまま国内線へ転換。羽田空港を中心に、新千歳空港・伊丹空港・福岡空港・那覇空港・石垣空港などへ就航していました。同機の最終便は、3月31日 JL974便 石垣/羽田線。20年間お疲れ様でした。
残る、777-200ERは2機。JALにとって初号機である「JA701J」も、3月31日 JL922便 那覇/羽田線をもって運航終了済みで、この機体が 5月16日(火)出発の「退役後の渡米フェリーフライトに乗れるツアー」に使用される予定です。同日、「JA701J」がロサンゼルス経由でヴィクターヴィルへ向かうことにより、「JA703J」が最後の1機になります。
■「JA702J」の“初代鶴丸”と“太陽のアーク塗装”