羽田空港に2023年1月、「羽田エアポートガーデン」がオープンしました。国際線が発着する第3ターミナルから直結する場所にあり、大型の宿泊施設「ホテルヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港」と「ホテルヴィラフォンテーヌ グランド羽田空港」、ショッピング・レストラン・イベントホール・バスターミナル・駐車場を備えた複合商業施設です。
この宿泊施設に併設されている、天然温泉・岩盤浴・サウナ2種を備えた本格的な温浴施設をご存知でしょうか。今回、FlyTeam編集部ではこの温浴施設で1日を過ごし、その魅力を紹介します。
第3ターミナル2階到着ロビーから駐車場方面へ進むと、「羽田エアポートガーデン」への入口が見えてきます。さらに「ホテルヴィラフォンテーヌ」正面玄関から左手に進むと、温浴施設「天然温泉 泉天空の湯 羽田空港」への直通エレベーターがあります。
12階へ進み、靴をロッカーに入れ、受付を行います。受付後は、岩盤浴着や、通常の館内着、大小のタオルを選びロッカールームへ進みます。館内着はここの棚に用意されている「S・M・L」以外にも、受付で「XL」など大きめのサイズを選ぶことができます。
「天然温泉 泉天空の湯 羽田空港」があるのは12階。羽田空港内に存在する一般向けの建物の中で、一番高い位置にあります。ロビーの大きな窓からは、天候次第では日の出を見ることもできるため、受付には日の出時刻を案内するボードも設置されています。
「天然温泉 泉天空の湯 羽田空港」は、男湯“銀翼の湯”と女湯“富士見の湯”、岩盤浴、休憩スペース、食事処、リラクゼーションエリアで構成。内風呂に5つの湯船と洗い場、2つのサウナを設置。露天エリアには、3つの湯船と“ととのいスペース”を備えています。地下1,500mから汲み上げた温泉をひいており、空港内にありながら「天然温泉」であることもこだわりのポイント。また、洗い場すべてのシャワーには「ミラブルzero」のシャワーヘッドが完備されており、ウルトラファインバブル(超微細な気泡)で3種類の水流を選択することができます。
近年のサウナブームを背景に、サウナへも力を入れています。男湯、女湯ともに、90度前後に熱された“ドライサウナ”と、100%ハーブを使用した55度程度の低温“漢方蒸しサウナ”の2つを完備。サウナストーンが敷き詰められたストーブの上部には、オートロウリュ(10分に1回、熱されたサウナストーンへ水をかけ蒸気を発生させる)装置も備わっています。ドライサウナを出てすぐの正面には、平均15度にキープされた大きな水風呂があり、スムーズな動線にも配慮されています。
露天エリアには、“ととのいスペース”として、リクライニングチェアなどが設置されています。さらに男湯“銀翼の湯”から天気が良い時は、A滑走路「34L」への着陸や、D滑走路を離発着する様子を眺めることもでき、外気浴をしながら飛行機のエンジン音を聴く“ととのい”体験は、空港内ならではです。
ロッカールームには、銭湯でお馴染みの乳製品を販売する自動販売機、冷水機のほか、「泉天空の湯」オリジナルのタオル類を販売する自動販売機が設置されています。オリジナルタオルは、今治サウナタオル“MOKU”とコラボレーションしたものも用意。また、洗面所にはPanasonic製ドライヤーや、男湯であってもRefaのヘアアイロンが備え付けられています。
男女兼用の岩盤浴は、ブラックゲルマニウム・溶岩石・岩塩・クールゾーンの4室。岩盤浴専用の休憩処2か所で休むことができます。「お食事処 泉天空」では、天気が良ければ富士山が見える施設ならではの「赤富士御膳メガローストビーフ丼」や「白富士御膳ビーフカレー」などのほか、羽田ならではのあさりをイメージした「あさり潮ラーメン」のメニューを楽しむことができます。
受付では、サウナストーン(水をかけ蒸気を発生させる石)を使用した身体をほぐすことができる「トントゥ」を模した“カレリアンソーブストーン”が販売されています。サウナ発祥の地である北欧で、幸せを呼び込むと言われている帽子をかぶった「トントゥ」のデザインと、本物のサウナストーンを使用したグッズで人気を博しています。これ以外にも「泉天空の湯」オリジナルのサウナハットタオルも販売されています。
空港内の温浴施設でありながら、これほどの設備が備わっている「天然温泉 泉天空の湯 羽田空港」。運営する住友不動産ヴィラフォンテーヌによると、現在温浴施設に力を注いでおり、2020年6月開業の「天然温泉 泉天空の湯 有明ガーデン」とともに、ここは同社の看板施設だという。元々、羽田は2020年4月に開業を予定していたが、コロナ禍による影響で有明が先に開業したこともあって、働くスタッフは皆、有明で修行を重ね、万全の体制で羽田を開業することができたとのこと。
また、空港内にありながらサウナの充実度やこだわりが強い施設となっています。なぜこれほどまでサウナへのこだわりが強いのかを聞くと、「働いているみんなサウナが好きなんですよ」とし、今後はイベントなども積極的に企画したいとのことでした。
2023年1月の開業以降、羽田の海外旅行客から好評で、帰国直後の日本人の利用も多いようです。到着ロビーを出て温泉があることを知り、そのまま真っ直ぐ来館する利用者もいるとか。今後は、アジア系を中心としたインバウンド需要も増加する見通しで、引き続き「たくさんのお客様に快適なサービスを提供したい」としています。
しばし日本を離れ海外へ旅立つ前や、帰国後など、空港内にありながら鍛え抜かれたスタッフのホスピタリティにも触れ、「日本らしさ」の癒しを満喫できる施設となっています。利用時間に制限はないため、平均滞在時間が長くなるというデータも納得できるほど、心から安息することができます。飛行機を利用しない場合でも、併設の「羽田エアポートガーデン」とともに、まる1日満喫するなど、思い思いの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
■ 天然温泉 泉天空の湯 羽田空港
・アクセス
羽田空港第3ターミナル直結
2階到着ロビーより羽田エアポートガーデン屋内連絡通路を通り徒歩4分
・営業時間
24時間営業
大浴場・サウナ:13:00〜翌10:00
岩盤浴:13:00〜翌09:00
ボディケア:13:00〜23:00 (最終受付 22:30)
あかすり:13:30〜23:00 (最終受付 22:30)
お食事処 泉天空:24時間営業
・利用料金
大人(中学生以上):4,800円 (フェイスタオル・バスタオル、館内着、岩盤浴付)
子ども(4歳から小学生):2,000円 (フェイスタオル・バスタオル付)
*深夜25:00〜翌5:00の間に在館している場合、4,000円加算 (ホテル宿泊者を除く)
「ヴィラフォンテーヌ グランド羽田空港」宿泊者優待料金:
大人2,000円(フェイスタオル・バスタオル付)、子ども1,000円(フェイスタオル・バスタオル付)、岩盤浴利用の場合は別途800円
「ホテルヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港」宿泊者優待料金:
無料(フェイスタオル・バスタオル付)、岩盤浴利用の場合は別途800円