日本航空(JAL)が出資し、超音速旅客機開発を進めるブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic、以下ブーム)は2023年8月24日、技術実証機(デモ機)である小型の「XB-1」について、地上走行などのテストを行ったことを明らかにしました。
また、飛行試験のための耐空証明書をすでにアメリカ連邦航空局(FAA)から受領済みです。デモ機XB-1での飛行試験は、カリフォルニア州のモハーヴェ空港で行われます。XB-1は、ゼネラル・エレクトリック製のJ85エンジンを3基搭載。デルタ翼を備え、胴体はカーボン複合材とチタンで作られ、超音速でも安全に飛行できる設計です。
デモ機XB-1での試験を踏まえ、今後、JALやユナイテッド航空、アメリカン航空が導入を予定する世界最速の旅客機「Overture(オーバーチュア)」の製造が進められます。オーバーチュアは、100%SAF燃料で現代の航空機の2倍の速さであるマッハ1.7で飛行することが可能。すでに130機に上る受注を獲得しています。