より安全な航空機へ、A350 カーボンファイバーの燃焼を世界で検証

より安全な航空機へ、A350 カーボンファイバーの燃焼を世界で検証

ニュース画像 1枚目:JALのエアバスA350-900型機
© FlyTeam ニュース
JALのエアバスA350-900型機

2024年1月2日、羽田空港C滑走路で発生した航空事故。日本航空(JAL)のエアバスA350-900型機「機体記号:JA13XJ」の乗員乗客379名(乗員12名・乗客367名)は全員脱出し無事でした。残念ながら海保機に搭乗していた6名のうち5名の死亡が確認されています。この事故の火災により消失したJA13XJは、2015年から世界で運用が開始された最新技術を駆使した“新世代機“でした。すでに世界から事故調査団が到着し、更なる安全対策への一歩が開始されています。

A350型機は胴体や翼部分には機体の軽量化や耐腐食性などの観点から、炭素繊維強化プラスチック・CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)カーボンファイバー素材を機体全体の53%に採用しています。同じく“新世代機”のボーイング787型機も、50%使用されています。

ニュース画像 1枚目:エアバスA350型機・使用複合材料の図解
© Airbus
エアバスA350型機・使用複合材料の図解

CFRPは、炭素繊維(CF)をエポキシ樹脂などで固めた複合材料の総称で、A350ではアルミ・アルミリチウム合金などが使用されているコクピット部分などを除いて、機体外板のほとんどに使用。アルミやチタンの外板が多く使用されている従来機とは、大きく異なっています。炭素繊維は不燃物として分類されるほど燃えにくい素材ですが、引火温度が低めのエポキシ樹脂などと共に複合材料(CFRP)全体として火災が拡大したとみられます。

今回、新世代の民間機では初めての焼失機であり、安全性を検証する初めての機会として、日本の運輸安全委員会(JTSB)による事故調査に世界が注目しています。同機を製造したエアバス社の技術者とフランス航空事故調査局(BEA)の担当者、A350に搭載されていたエンジン(ロールスロイス)を管轄するイギリス航空事故調査局(AAIB)の担当者がすでに東京で事故調査に協力。フライトレコーダーなどを製造したアメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)や、海上保安庁の該当機ボンバルディアの製造国であるカナダ運輸安全委員会(TSB)もJTSBの調査を支援します。

今回、“新世代機”の安全性を検証することになり、今後のJTSBによる公正な事故調査に基づき、再発防止策の策定や新技術の導入検討などにより、安全性の更なる向上を願います。

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