バトル・オブ・ブリテンのヒーローが99歳で死去

バトル・オブ・ブリテンのヒーローが99歳で死去

第二次大戦中の1939年から1940年、ナチスのイギリス侵攻をくい止めた航空戦「バトル・オブ・ブリテン」は、祖国の窮地を救った戦いとして今でもイギリス人にとっては大きな関心事です。

バトル・オブ・ブリテンを戦った最高齢の元イギリス空軍パイロットが2012年10月21日、99歳で脳卒中により亡くなりました。イギリスのメディアがその死を悼んでいます。

亡くなったのはウイリアム・ウォーカー元空軍大尉です。彼のバトル・オブ・ブリテンでのエピソードは撃墜数を誇るものではありません。1940年8月26日、27歳にになったばかりのウォーカー大尉は、ロンドンを攻撃するドイツ機にスピットファイアでスクランブル。2万フィート上空でドイツのメッサーシュミットBf109に撃墜され、海上に不時着水してしまい漁船に助けられました。救国のパイロットの救助を知った人たちが集まり、老女からタバコを差し出されたというものです。

ウォーカー氏は戦後ビールの醸造所に入り会長にまで昇りつめ、そして戦いを伝えるバトル・オブ・ブリテン・トラストの活動に費やし、また、詩作にも取り組んでいました。

バトル・オブ・ブリテンは約3,000名の空軍将兵が戦いました。現在でも56人が健在で、そのうち30人ほどがイギリスに住んでいるそうです。

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