終焉を迎えるボーイング製戦闘機の生産

終焉を迎えるボーイング製戦闘機の生産

ボーイングは、マクダネル・ダグラスから引き継いだ軍用機の生産がピンチに瀕しています。ロイター通信が2013年12月20日に報じています。

ボーイングは、ブラジルへのF/A-18E/Fスーパー・ホーネットの売り込みに破れ、韓国へのF-15SEサイレント・イーグルの売り込みに苦戦しています。このままだとEA-18Gグラウラーを含むスーパー・ホーネットの生産は2016年で完了し、F-15もサウジアラビア向けのF-15SAの生産が終わる2018年で完了してしまいます。これによりミズーリ州セントルイス工場の仕事がなくなってしまいます。

カリフォルニア州ロングビーチ工場で生産するC-17AグローブマスターIIIも、2015年で生産を完了します。

工場の地元選出議員などが生産継続を訴えていますが、軍はF-35プロジェクトを圧迫する提案に乗りそうもありません。カナダやデンマーク、マレーシアなどへの輸出に活路を見出そうとしています。

一方、ジェット戦闘機の生産を独占することになるロッキード・マーティンは、F-16の受注も好調で2017年第3四半期までの受注があり、2020年以降も生産ラインを維持できるとしています。UAEやオマーン、イラクから新造機の受注があるほか、従来機のアップグレードも大きなビジネスになっています。F-35を購入できない空軍には今でもF-16が最適な戦闘機となっているようです。

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