アメリカ空軍は、2013年12月20日、火災で損傷したB-2A「スピリット・オブ・ワシントン S/N 88-0332」の修復が完了し、12月16日に修復後初めての訓練飛行を実施したと発表しました。
スピリット・オブ・ワシントンは、2010年2月26日にグアム・アンダーセン空軍基地で離陸の準備をしていたところ、エンジン1基から火災が発生し、大きなダメージを受けてしまいました。空軍はB-2Aが20機しかないため修復を決めました。
まず、グアムからカリフォルニア州にあるノースロップ・グラマンのパームデール工場へ空輸することが大きな関門となりました。グアムで18カ月かけて応急修理が施され、機体にストレスをかけないように慎重に飛行して2011年8月にパームデール工場に戻りました。
パームデールに戻ったのが予定より2カ月早かったので、その余裕を使って火災の原因究明などが行われました。また、修復ではドライアイスを使用して外皮から炭素を取り除くなど、新たな方法が開発されました。
修復が完了したスピリット・オブ・ワシントンは、完全な作戦能力を取り戻してモンタナ州のホワイトマン空軍基地に再配備されました。ノースロップ・グラマンのエンジニアは「以前よりよくなっている」と語っています。