米大統領専用ヘリコプター「マリーン・ワン」 シコルスキーS-92に決定

米大統領専用ヘリコプター「マリーン・ワン」 シコルスキーS-92に決定

アメリカ海軍航空システム軍団は2014年5月7日、大統領専用ヘリコプター更新計画(VXX)についてシコルスキーと契約を交わしたと発表しました。2002年から後継機選定が始まった「マリーン・ワン」は、結局S-92に落ち着く模様です。

大統領専用ヘリコプター 「マリーン・ワン」

技術・製造開発(EMD)が約12.4億ドル固定で契約され、生産はオプションとなっています。シコルスキーは、飛行性能と通信システムのFAA認証を受けるための技術開発機(EMD)2機と、運用試験と評価用のシステム実証試作機(SDTA)4機、フライトシミュレータと整備訓練用シミュレータ各1基を2018年までに納入します。

予定では2019年早期に最初の3機の量産機が発注され、2023年までに17機が生産されます。SDTAの4機とあわせて21機が運用されることになります。

アメリカ大統領専用ヘリコプターは、海兵隊が11機のVH-3Dと8機のVH-60Nを運用しており、大統領が搭乗する際は「マリーン・ワン」のコールサインで呼ばれます。VH-3Dは1974年、VH-60Nは1980年代に運用が始まり、両機種とも20年以上使用しているので後継機が必要になっていました。

2002年から機種選定が始まり、2005年にはアグスタ・ウエストランドEH101(現AW101)が選定され開発がスタートしましたが、度重なる要求変更でコストが上昇し2009年オバマ政権により計画がキャンセルされていました。

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