羽田空港、滑走路新設はC滑走路に平行 セミオープンパラレルが効果大

羽田空港、滑走路新設はC滑走路に平行 セミオープンパラレルが効果大

首都圏空港機能強化技術検討小委員会がまとめた中間取りまとめによると、2020年以降の羽田空港の滑走路増設について検討、C滑走路に平行しセミオープンパラレルで運用すると最も発着枠数を多く捻出できるとしています。

羽田空港の滑走路整備は沖合に展開したD滑走路整備後については、滑走路処理能力の検証により捻出、飛行経路の見直しをあわせ最大で年3.9万回の増加を見込んでいます。新滑走路の増設により、年13万回、1日あたり360回程度の増加がみこまれています。

羽田空港 新滑走路

検討された案は、C滑走路に平行する1.3キロ以上離れたオープンパラレル方式、760メートル以上離れたセミオープンパラレルではA、C、D滑走路の3案、さらにB滑走路に平行したクロースパラレル方式で検討しました。いずれも北風、南風運用時を検討し、暫定時間値で最も少ない場合がB滑走路との平行、A滑走路に平行の場合の91回、D滑走路に平行の場合は102回、オープンパラレルの場合は104回となりました。最も多いC滑走路のセミオープンパラレルは112回です。

この最も効果の高い平行滑走路を新設する場合、工事期間は10年から15年程度が必要としています。D滑走路の工事費を参考にし、エプロン、ターミナルビル、アクセス施設の整備、環境対策費は含まず6,200億円から9,700億円程度としています。2015年に開始された場合でも、2025年とオリンピック後に堅調に旅客数が増加するとスケジュールとしてはやや遅れ気味となります。

なお、検討された発着回数は出発、到着が交互に発生、飛行経路の制約なし、滑走路上の交通のみの検討の条件です。また、滑走路新設には用地を沖合に新設する必要があり、その工法、駐機場の確保と整備、国際線旅客ターミナルビルの拡張または新国際線旅客ターミナルの整備、鉄道、道路のアクセス整備、そして財源の議論が必要となります。

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