スイスのピラタス・エアクラフトは2014年7月16日、アメリア・ローズ・イアハートさんが、PC-12NGによる世界一周飛行を完了したと発表しました。
イアハートさんの名前は、著名な女性飛行士であるアメリア・メアリー・イアハートと同じ名前ですが、血縁関係はありません。アメリア・ローズ・イアハートさんは元ニュース・キャスターで、2010年にパイロットのライセンスを取得。そして今回、同氏が高校生の頃から構想していたという、アメリア・メアリー・イアハートの最後の飛行を追憶するプロジェクトが実施されました。
アメリア・メアリー・イアハートは1897年に生まれ、1932年に女性初の大西洋横断飛行を行います。その後、1937年に赤道上世界一周飛行に向けて飛び立つも、北太平洋にあるハウランド島付近で消息不明となります。アメリカ海軍や大日本帝国海軍による捜索活動が行われますが発見には至らず、1939年1月5日に失踪宣告がなされました。
今回のアメリア・ローズ・イアハートさんによる飛行は、このアメリア・メアリー・イアハートの最後の飛行になるべく近いコースが設定されました。まず2014年6月25日にコロラド州デンバーにあるロッキー・マウンテン・メトロポリタン空港を出発。アメリカ国内を飛行し、トリニダード・トバゴ、ブラジル、セネガル、サントメ・プリンシペ、タンザニア、セーシェル、モルディブ、シンガポール、オーストラリア、パプア・ニュー・ギニア、キリバスを経てアメリカ大陸に再上陸。2度の着陸を経て、2014年7月12日にロッキー・マウンテン・メトロポリタン空港に着陸しました。
この成功により、アメリア・ローズ・エアハートさんは単発機で世界一周を果たした、世界でもっとも若い女性となりました。詳細は7月28日から開催されるEAAエアベンチャー・オシュコシュでアメリア・ローズ・エアハートさんが説明する予定です。
