A350 XWB、日本企業も主要パーツを供給 【JAL格納庫 画像】

A350 XWB、日本企業も主要パーツを供給 【JAL格納庫 画像】

エアバスは2014年11月20日(木)、最新鋭機のA350-900試験飛行機に関係者を乗せフライトをしたほか、機内を公開しました。MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」は、航空会社と同様に座席を装備した機材です。日本航空(JAL)は確定発注でA350-900が18機、全長が7メートル長いA350-1000が13機、計31機を導入します。

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の航続距離は15,000キロメートルで、ボーイングが開発に着手した777Xと同等です。777Xは全長76.5メートル、エンジン推力は102,000ポンドで、A350-900は全長66.9メートル、エンジン推力は83,000ポンドと、やや小振りの機体となります。ただし、胴体、主翼、尾翼などに複合材を多用しており、全重量の53%と随所に工夫がちりばめられています。

主翼にも複合材料を使用し、幅は64.8メートルに、主翼先端には完全に上に向く形状ではなく、斜め上に向く高さ4.4メートルのウイングレットが特徴の1つです。

コクピットは、A380と同じく15インチの液晶スクリーンを6枚搭載しています。A380で開発したフライバイワイヤ・システムが採用され、ヘッドアップ・デイスプレイも装備されています。

この開発プログラムに参画している日本企業は、炭素繊維素材のうちプリプレグを提供する東レ、炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板(テナックス TPCL:ThermoPlastic Consolidated Laminates)を提供する東邦テナックスをはじめ、機内エンターテインメントでパナソニック、ビジネスクラスのシートでジャムコ、タレス・アビオニクスと共同で横河電機がフライトデッキ液晶ディスプレイ、トリプルアールの軽量化を図ったラジアルタイヤをブリヂストンが提供しています。

また、ロールスロイス・トレントXWBエンジンで、三菱重工が燃焼器、LPタービンブレード、IPタービンデイスク、川崎重工がIPコンプレッサ全体の設計製造を担当しています。

■導入前に一足早くJAL格納庫で一休み
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■ウィングレットが特徴的。胴体には多くの炭素繊維が使用されています
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■ロールスロイス・トレントXWB
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■トレントXWBには三菱重工、川崎重工も参画
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■前脚。ラジアルタイヤはブリジストンが供給
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■液晶スクリーンを6枚搭載したコクピット。横河電機も液晶ディスプレイを手がける
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■5号機も試験飛行機で、システムの運用状況を確認
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■尾翼にも多くの複合材が使用されています
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■路線運航証明に使用され、世界14空港へ寄港
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

■JALとAIRBUSのスタッフがならんでA350を見つめる
A350-900の試験飛行機、MSN005、機体記号(レジ)「F-WWYB」

この記事に関連するニュース
ニュースURL
メニューを開く