海上自衛隊岩国基地のUS-2、足摺岬沖で離水に失敗 当面は飛行停止に

海上自衛隊岩国基地のUS-2、足摺岬沖で離水に失敗 当面は飛行停止に

海上自衛隊岩国航空基所属のUS-2、5号機「9905」が2015年4月28日、離水に失敗しました。当時、機体に搭乗していた19名は救命ボートで脱出し、タンカーが救出したと伝えられています。高知海上保安部がメディアに提供した事故直後の画像では、コクピットなど機体前方が海水に浸かる状態となっています。

事故は、離着水を繰り返す訓練中に発生したもので、右翼エンジンが波の影響から脱落したと伝えられています。事故時は、波など何らかの理由でエンジンに大きな衝撃が加わったことも想定されます。海上自衛隊では事故原因の調査を行います。US-2は、4基のロールスロイス製AE2100ターボプロップエンジン、6枚の複合材ブレードが搭載されており、短距離で離着水できる特徴を備えています。

該当の5号機は、FlyTeamメンバーの投稿によると、2015年3月に定期整備を行っており、3月末にはその整備が終了し、任務についていたと見られます。

なお、事故現場は足摺岬沖の北東35キロほどの場所で、その海域には海自の護衛艦「きりさめ(DD-104)」と「あさゆき(DD-132)」が到着している模様です。

また、海自ではUS-2について当面、飛行停止とし、救難活動はUS-1で対応します。このため、US-2が参加を予定していたイベントに何らかの影響が及ぶと見られます。主なイベントでは、5月3日(日・祝)に岩国基地で開催されるフレンドシップ・デーでの地上展示、5月16日(土)、5月17日(日)には「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ 2015 千葉・幕張」で飛行展示が予定されていました。

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