AH-64Dアパッチ初度費裁判、富士重工への全額支払いが確定

AH-64Dアパッチ初度費裁判、富士重工への全額支払いが確定

ニュース画像 1枚目:陸上自衛隊のAH-64D
© Shiro Senda
陸上自衛隊のAH-64D

富士重工が国にAH-64Dアパッチの初度費の支払いを求めて争っている裁判は、最高裁が国の上告を退ける判断を2015年12月16日付で決定したため、国に全額の支払いを命じた2審判決が確定しました。

この裁判は、AH-64Dのライセンス生産に関わる経費(初度費)を、調達打ち切りにより、機体単価に上乗せして請求することが不可能になったため、残りの金額の支払いを求めて富士重工が訴えたものです。

2014年2月の東京地方裁判所判決では富士重工の訴えを退けましたが、2015年1月29日の東京高等裁判所判決では富士重工が求める全額350億円を国に支払うよう命じました。この判決に対して国は不服として2015年2月に最高裁判所に上告していました。

この裁判では、巨額の経費を契約書も交わさず慣例に従い処理していたことが明るみになり、その後の調達契約のあり方を是正するきっかけとなりました。陸上自衛隊の戦闘ヘリについては、AH-64Dの13機導入でストップしたままで、その後の手当がなされていません。

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