体重136ポンド(約61.7キロ)以下のパイロットの搭乗を制限しているロッキード・マーティンF-35ライトニングIIですが、3つの対策が完了する2017年10月以降に、この制限が解除される見込みです。
F-35はテストの結果、第3世代ヘルメットを装着した体重の軽いパイロットが低速で射出された際に、パラシュートが開くショックで首を痛める可能性が高いとして、アメリカ軍では2015年8月27日以降、体重136ポンド以下のパイロットの搭乗を制限していました。
この危険性を低減するため、3つの対策が実施されます。ひとつは、体重の軽いパイロットの場合、開傘のタイミングを若干遅らせショックを低減するためのスイッチを座席に設置します。次に軽いヘルメットを設計します。3つ目として開傘の際にパイロットの頭を支持するパネルを装着します。
座席のスイッチと頭部支持パネルは、2016年10月までに認証試験を終えて11月からF-35に実装される予定です。軽量ヘルメットについては2017年10月から配備される予定で、これが整い次第、本来の体重103ポンド(約48.7キロ)から245ポンド(約111.1キロ)のパイロットを、安全に生還させるシステムとなる予定です。
F-35の射出座席は、イギリスのマーティン・ベーカーMk.16が採用されています。