アメリカ空軍は、2016年3月8日、B-2スピリット爆撃機3機を、ミズーリ州ホワイトマン空軍基地(AFB)から、アメリカ太平洋軍の作戦地域に派遣したと発表しました。3月9日付のAir Force Timesは、派遣先をインド洋のイギリス領ディエゴガルシア島と報じています。
アメリカ空軍では、派遣中に同盟国軍と訓練を実施するほか、アメリカ航空作戦センターとの無線交信をチェックすると発表しています。
アメリカ戦略軍司令官のセシルD.ヘイニー海軍大将はB-2の派遣を「アメリカが世界中の平和と安定に関与する方法のひとつを実証し、現在も未来においても戦略攻撃が可能であることを確認する。また、同盟国軍との相互運用性構築の機会になる」と話しています。
太平洋空軍司令官のロリJ.ロビンソン大将も「最近のインド・アジア・太平洋地域の情勢は、信頼出来る航空戦力を継続的に配置することを必要としている。同盟国軍との訓練を通して航空戦力の信頼性を実証するのが大切である」と話しています。
アメリカ戦略軍は、3月上旬にヨーロッパへB-52を派遣するなど、世界中に展開する戦略爆撃機への命令・統制・指揮能力を日常的に実証しているとしていますが、中国の南シナ海問題や北朝鮮のミサイル発射問題などへの対応とする分析があります。