IHIが30%で参画するGE Passport 20エンジン、型式証明を取得

IHIが30%で参画するGE Passport 20エンジン、型式証明を取得

ニュース画像 1枚目:GEの747に搭載したGE Passport 20 ターボファンエンジン、GE AviationのYoutubeから
© GE Aviation / Youtube
GEの747に搭載したGE Passport 20 ターボファンエンジン、GE AviationのYoutubeから

IHIは2016年5月25日(水)、同社が参加する国際共同開発のGE Passport 20ターボファンエンジンでアメリカ連邦航空局(FAA)から型式証明が交付されたと発表しました。

GE Passport 20は、ボンバルディアが開発するビジネスジェットのGlobal 7000、Global 8000向けのエンジンで、GEを中心に開発が進められています。IHIはプログラムシェア約30%で事業に参画し、ファン静止部、低圧タービン、ギヤシステムなどの開発・設計・製造を担当しています。

GE Passport 20は、燃料消費率の低減、ビジネスジェット特有の運航条件での性能を重視した設計が要求されており、このうちIHIは先進的な空力設計技術で高効率を発揮する低圧タービン翼、ファン出口案内翼、ファンケースの構造支柱の2つの機能を備えた統合ファン案内翼などの開発を担い、軽量で高性能なエンジンの実現に寄与しました。

IHIでは、ビジネスジェットが短時間で効率的に移動する手段として活用が進んでいることから、今後は長距離をノンストップで移動できる大型のビジネスジェット機の需要が高まるとみており、開発したGE Passport 20エンジンは次世代を代表するビジネスジェット機向けのエンジンと期待を寄せています。

GE Passport 20は2013年にテスト施設での地上試験を開始し、寒冷地での試験をはじめ、GEのテストベッドに搭載した地上走行を経て2014年12月30日に試験飛行を行なっています。

これまでに、2,400時間超、2,800サイクルの地上、飛行試験を重ねています。運用開始までには搭載するGlobal 7000、またはGlobal 8000で10年間の飛行に相当する運用が行なわれています。

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