日本航空協会、三沢航空科学館の一式双発高等練習機を重要航空遺産に認定

日本航空協会、三沢航空科学館の一式双発高等練習機を重要航空遺産に認定

日本航空協会は2016年7月2日(土)、認定重要航空遺産に青森県立三沢航空科学館に保管、展示されている一式双発高等練習機を認定しました。重要航空遺産は、歴史、文化的に価値が高い航空遺産を認定しているもので、YS-11輸送機量産初号機のJA8610、九一式戦闘機などが認定されています。

一式双発高等練習機は、当時の日本陸軍の指示で立川飛行機が開発、1941年に制式採用、1,342機が生産されました。三沢航空科学館に展示されている機体は1942年に製造、1943年9月27日に能代飛行場から八戸飛行場へ向かう途中、十和田湖に水没した機体です。

2010年7月の湖底地形調査で偶然見つかり、傷みも少なく日の丸や部隊マークが確認できるほどの状態で、2012年に引き上げられました。水没による腐食はあるものの、運用時の塗色、日の丸の赤色塗装、所属部隊を示すマーク、注意書きなどを今に残す貴重なものとなっています。

この一式双発高等練習機は、世界に現存する3機のうち、日本に所在する唯一の機体で、乗員訓練用に設計された機体は、日本の航空機開発の歴史を今日に伝え、使用当時の状態を良く保つ塗色など文化財的価値が高いと評価されています。

三沢航空科学館は青森県の三沢飛行場に隣接、入館料は一般が510円、高校生が300円、中学生以下は無料となっています。

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