エアバス・ミリタリーは2011年12月20日、A400Mグリズリーの試作5号機が初飛行したと発表しました。
A400Mの5号機は離陸重量125トンで、スペインのセビリアを現地時間の午前8時55分から2時間10分にわたり初飛行しました。この機体は最後の試作機で、主に電磁波干渉や貨物積載、運用デモ、寒冷地試験に使用されます。
A400Mはこれまでさまざまな環境でのテストを完了しており、2012年から13年にかけてのフランス空軍への初号機納入へ向けて、順調に作業を進めているとしています。
一方で、機体重量の超過や新しいエンジンやプロペラの開発に手こずっており、南アフリカが発注をキャンセルするなど問題も抱えています。
A400Mは日本で開発中のC-2輸送機とほぼ同規模の軍用輸送機で、新規開発のターボプロップエンジンを採用しています。フランスとイギリス、ドイツ、スペインなどEU諸国による共同開発から、エアバス・グループのエアバス・ミリタリー社に引き継がれて開発が急がれています。