LCC利用者の意識と行動調査、選択基準は78.4%が航空運賃の安さ

LCC利用者の意識と行動調査、選択基準は78.4%が航空運賃の安さ

JTBグループの観光専門のシンクタンク「JTB総合研究所」は2017年7月19日(水)から7月23日(日)にインターネットで実施したアンケート調査「LCC利用者の意識と行動調査2017」の結果を発表しました。調査対象となったLCCは、ピーチアビエーション、ジェットスター・ジャパン、 バニラエア、春秋航空の4社です。

これによると、LCC会社の選択基準は、「航空運賃が一番安いこと」が78.4%と最多で、旅行者にとってLCCの価値は年々「価格」に集約される傾向にあることが分かりました。同時に「行きたい場所へ直行便がある」が42.4%と続き、「行きたい場所まで直行便がある」「フライトと自分スケジュールが合っている」「自宅近く空港から発着している」など、自分の行きたい旅行先へ到達するため妥当な手段としてLCCを選択するなど、LCCが普通の交通手段1つとして広い層に定着してきているとしています。

一方、国内旅行でフルサービス航空会社を利用する理由は「選べる便数の多さ」、成田空港でなく「羽田空港を利用したい」に続き、「空港が遠くて不便」「欠航や遅延の場合の対応が安心」などが上位に挙がっています。

また、飛行時間が長くなるほど、既存航空会社を利用してもよいと思う場合におけるLCCとの価格差は広がり、片道2時間未満では「少しでもLCCより高ければ使わない」割合が30%と多い一方、片道5時間を超える飛行時間の場合には「2万円以上高くても利用する」と回答した人割合が20%となり、許容できる料金差は所要時間によって変わる傾向もみられます。

なお、LCCの航空券購入場所については、「LCC航空会社ホームページ」が国内旅行では前回調査より5.9ポイント減の74.6%、海外旅行では17.9ポイント減の55%となり、「旅行予約サイト」での予約が国内旅行では5.6ポイント増の18.6%、海外旅行では13.9ポイント増の31.4%と大きく伸びを示しています。旅行予約サイトで手数料がチャージされるとしても宿泊特典でお得感があるほか、また就航当時よりもLCCが旅行会社商品に組み込まれることが増えたことがこれらの購入傾向の要因であるとしています。

■調査対象の格安航空会社
本邦社:ピーチ、ジェットスター・ジャパン、 
    バニラエア、春秋航空日本
国際線:ジェットスター、ジェットスター・アジア航空、
    ジェットスター・パシフィック、エアアジア・
    エックス、タイ・エアアジア、インドネシア・
    エアアジア、チェジュ航空、イースター航空、
    エアプサン、ジンエアー、ティーウェイ航空、
    春秋航空、スクート、セブパシフィック航空、
    香港航空、香港エクスプレス航空、タイガーエア
メニューを開く