ピーチとバニラエア統合へ、両社の重複路線は3路線のみ

ピーチとバニラエア統合へ、両社の重複路線は3路線のみ

ニュース画像 1枚目:ピーチとバニエアの統合で、ピーチが存続会社か
© Airbus S.A.S.
ピーチとバニエアの統合で、ピーチが存続会社か

ANAホールディングス傘下の格安航空会社(LCC)、ピーチとバニラエアが統合する見通しとなりました。報道各社が2018年3月16日(金)から3月17日(土)付で、情報を配信しており、ピーチが存続会社になるとみられます。

ピーチは2017年4月、ANAホールディングスが67.0%の株式保有となり、ANAグループの連結子会社となっており、バニラエアは2011年に全日空(ANA)が67%、エアアジアが33%を出資したエアアジア・ジャパンとして設立され、2012年8月に運航開始したものの、ANAとエアアジアの提携解消で2013年10月に全便を運休し、ANAが全額出資するバニラエアに衣替えし、現在に至っています。

ピーチとバニラエアはANAグループで2社の格安航空会社が存在することから、早くから統合の可能性を問われていましたが、今回の統合の報道では週刊ダイヤモンドがANA、ピーチの双方の経営陣の思惑一致を伝えています。LCC市場が世界各地で拡大する中、パイロットや乗務員の確保、市場の先行的な確保などでこの時期の統合を判断するに至ったとみられます。

ピーチは現在、拠点空港として関西、那覇、仙台、そして2018年中に新千歳にも展開する予定です。展開する路線は関西発着で国内線が成田、那覇、仙台、新千歳、新潟、松山、長崎、宮崎、鹿児島、石垣島の9路線、国際線で台北・桃園、上海・浦東、ソウル・仁川、香港、高雄、釜山線の6路線、那覇発着では福岡、台北、高雄、仁川、バンコク線、仙台発着では新千歳、台北線、新千歳発着では福岡、台北線を就航しています。このほか、成田/福岡線、羽田発着で仁川、上海、台北線を展開しています。また、8月には関西/釧路線に就航する予定です。

バニラエアは拠点空港として成田を中心に、国内線では新千歳、関西、那覇、奄美、函館線、国際線では台北、香港、高雄、セブ、ホーチミン線を展開していますが、関西、ホーチミン線については運休、新たに成田/石垣線の就航を発表しています。このほか、台北を拠点的に展開し、これを発着する関西、那覇線に加え、3月26日(日)から福岡線、8月には那覇/石垣線を加えるほか、関西/奄美線を運航しています。

両社が展開する路線は拠点空港が被らないこともあり、重複する路線は成田/関西線、関西/台北線、那覇/台北線の3路線のみです。また、24時間空港の関西国際空港の活用で、運航スケジュールをうまく組むことで機材活用の最大化も見いだすことができ、シナジー効果が期待されます。

■ピーチとバニラエアの展開する路線
<関西発着:ピーチ拠点>
成田/関西線:2社
関西/那覇線:ピーチ
関西/新千歳線:ピーチ
関西/仙台線:ピーチ
関西/釧路線:(ピーチ就航予定)
関西/新潟線:ピーチ
関西/松山線:ピーチ
関西/福岡線:ピーチ
関西/長崎線:ピーチ
関西/宮崎線:ピーチ
関西/鹿児島線:ピーチ
関西/石垣島線:ピーチ
関西/奄美線:バニラエア
関西/台北・桃園線:2社
関西/上海・浦東線:ピーチ
関西/釜山線:ピーチ
関西/香港線:ピーチ
関西/仁川線:ピーチ
関西/高雄線:ピーチ
<那覇発着:ピーチ拠点>
那覇/福岡線:ピーチ
那覇/台北・桃園線:2社
那覇/仁川線:ピーチ
那覇/バンコク線:ピーチ
那覇/高雄線:ピーチ
<仙台発着:ピーチ拠点>
仙台/新千歳線:ピーチ
仙台/台北・桃園線:ピーチ
<新千歳発着:ピーチ拠点・予定>
新千歳/福岡線:ピーチ
新千歳/台北・桃園線:ピーチ
<成田発着:バニラエア拠点>
成田/福岡線:ピーチ
成田/新千歳線:バニラエア
成田/那覇線:バニラエア
成田/奄美線:バニラエア
成田/函館線:バニラエア
成田/石垣島線:(バニラエア就航予定)
成田/ホーチミン線:バニラエア
成田/高雄線:バニラエア
成田/香港線:バニラエア
成田/台北・桃園線:バニラエア
成田/セブ線:バニラエア
<拠点以外>
羽田(東京)/仁川線:ピーチ
羽田(東京)/上海・浦東線:ピーチ
羽田(東京)/台北・桃園線:ピーチ
福岡/台北・桃園線:バニラエア
台北・桃園/ホーチミン線:(バニラエア運休予定)
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