電子航法研究所、モーゼスレイクでFPA降下の飛行実験 777を使用

電子航法研究所、モーゼスレイクでFPA降下の飛行実験 777を使用

ニュース画像 1枚目:モーゼスレイクでのFPA降下を777フライトシミュレータで実験、全日空訓練センターで
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モーゼスレイクでのFPA降下を777フライトシミュレータで実験、全日空訓練センターで

電子航法研究所(ENRI)は2018年3月27日(火)、ボーイングのエコデモンストレーター・プログラムで、FPA降下(Fixed-flight Path Angle descent)の実証実験に成功したと発表しました。実証実験はアメリカのモーゼスレイク空港で行われ、777が使用されました。

FPA降下は、コクピットに搭載されている飛行管理装置(Flight Management System:FMS)などを活用し、機材を改修せずに、従来に比べ 1フライトあたり500ポンドから1000ポンドの燃料削減ができる運用です。

ENRIでは、2014年度から日本航空(JAL)グループ、全日空(ANA)の技術協力のもと、ボーイングのフライトシミュレーター実験により、FPA降下の検証を進めていました。2016年から、ジェプセンやブランシュワイク工科大学との国際共同研究を開始、これらの研究成果がボーイングから高く評価され、エコデモンストレーター・プログラムにおける飛行試験が実施されました。

「ボーイングエコデモンストレーター・プログラム」は、航空機の安全飛行と環境性能の向上を実現するため、様々なテクノロジーを実際の航空機に搭載して、飛行試験を行うものです。初の飛行試験は、アメリカン航空の737-800を使って2012年に行われ、2018年のエコデモンストレーターはフェデックス・エクスプレスの777貨物機が使用されています。

ENRIは今後も航空管制研究の中核組織として、安全で環境に優しく効率的な航空交通の実現に貢献できるよう、国内外の機関と連携した研究開発に取り組んでいく方針です。

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