ベルーガXL、地上振動試験に適合

ベルーガXL、地上振動試験に適合

ニュース画像 1枚目:新ベルーガXL
© AIRBUS S.A.S.
新ベルーガXL

エアバスは2018年6月6日(水)、新たな輸送機のベルーガXL(BelugaXL)の開発状況について公表し、地上振動試験(GVT)に適合したと明らかにしました。2018年夏に初飛行に向けた認証を獲得する要件の1つをクリアしました。

GVT試験は、航空機の動的な挙動を測定し、突風が吹く気象環境での離着陸に伴う操縦性など、様々な飛行状態の理論上のモデルを実機で確認していきます。得られたテストデータは、この機体の飛行エンベロープの拡張にも役立ちます。

ベルーガXLのGVTは、ドイツ航空宇宙センター(DLR)とフランス国立航空宇宙研究所(ONERA)が協力し、8日間にわたり実施されました。胴体、尾翼、エンジン、主翼に600超のセンサー、計7,000メートルのケーブル、300メートルの光ファイバーが取り付けられ、機体は外部から最新のシェイカー、または地震エキサイター技術を使用し、振動にさらされました。

エアバスが提供する各機種の製造部品の輸送を担う新輸送機、ベルーガXLは2014年11月に開発計画が公表され、2019年以降のエアバスの輸送能力と生産能力の拡大要件に対応した機材です。A330-200貨物輸送機をベースとしており、既存のコンポーネントや装備を再利用しながら開発が進められています。計5機が投入される予定で、1機目は2018年夏に初飛行、2019年に任務に就く予定です。

なお、DLR、ONERA、エアバスは1999年以来、A320neo、A350-900、A380のテストを手がけており、ほぼリアルタイムのデータ処理によりテスト結果を迅速に受け取り、機体開発に活かしています。

この記事に関連するニュース
メニューを開く