災害対策ヘリコプターや海保、各地で調査や捜索に対応 航空法も柔軟化

災害対策ヘリコプターや海保、各地で調査や捜索に対応 航空法も柔軟化

台風7号とその前線などによる大雨に伴い、西日本を中心に被害が発生、これを受けて国土交通省は災害対策用ヘリコプター、海上保安庁の航空機などを使った被害状況の調査、把握にあたっています。

東北地方整備局向けに東邦航空が運航受託する「JA6800」の「みちのく号」は丘珠、女満別などを拠点に旭川市、留萌市、網走市などを調査し、7月9日(月)に仙台空港へ戻っています。関東地方整備局向けに朝日航洋が運航受託する「JA9683」の「あおぞら号」は、八尾空港を拠点に宍粟市、神戸市などを上空から調査しています。

九州地方整備局向けに西日本空輸が運航受託する「JA6784」の「はるかぜ号」は、7月7日(土)に福岡空港から離陸し、北九州市などを調査していましたが、7月8日(日)に広島ヘリポートへ移動し、これを拠点に広島県中西部を調査する予定です。

四国地方整備局向けに四国航空が運航受託する「JA6820」の「愛らんど号」は、7月8日(日)は松山空港を拠点に大洲市、西予市、宇和島市、三好市などの被災状況を調査しており、7月9日(月)も調査を継続する予定です。

中部地方整備局向けに中日本航空が運航受託する「JA6817」の「まんなか号」は、7月8日(日)に岡南飛行場を拠点に倉敷市とその周辺を調査しており、7月9日(月)は芦田川、高梁川などを調査する予定です。

海上保安庁も当初から対応にあたっており、福岡拠点の第7管区の固定翼、巡視船「やしま」搭載の回転翼、美保拠点の第8管区の固定翼、関空拠点の第5管区の固定翼などで調査しているほか、第6管区は回転翼で救助者や不明者の捜索にあたっています。

航空局は、航空法の運用を柔軟化しており、7月8日(日)から豪雨災害に関連する救援活動を手がける民間会社などの航空機を対象に、空港以外の場所へ離着陸を行う場合、必要な航空法の許可などについて口頭での手続を認める運用としています。7月8日22時現在で2社5件、愛媛、広島、岡山で実施しています。

消防庁は全国から緊急消防援助隊を広島、岡山、愛媛に集中的に投入しています。広島県では約130隊が陸上で活動し、ヘリは徳島、栃木、大阪、香川、福岡、長崎、山口の7機に広島県防災航空隊が加わり、これまでに陸上では25名、航空は89名を救助しています。

岡山県では約70隊が陸上で活動し、ヘリは東京、奈良、鳥取、熊本、大分、名古屋の6機に岡山県消防防災航空隊が加わり、これまでに陸上で258名、航空は39名を救助しています。愛媛県では神奈川県、埼玉県のヘリ2機が物資搬送を担っています。

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