川崎重工は2021年6月30日(水)、福岡市から消防・防災用の最新型ヘリコプター「H145//BK117 D-3」を受注したと発表しました。D-3で消防・防災ヘリコプターの受注は初めて、川崎重工のD-3受注は8機目です。
D-3は、現行機のBK117 D-2(D-2)の改良型です。フルフラットフロアを備えた余裕のあるキャビンスペース、多用途性に優れた後部の観音開きカーゴドア、高高度での優れたホバリング(空中停止)性能、低騒音、最新のアビオニクス搭載によるパイロットの負荷低減などを継承しつつ、5枚ブレードのメインローター・システムを採用しています。
これにより、飛行中の振動が低減し、客室の快適性が向上、有効搭載重量がおよそ150キログラム(kg)増加しています。また、点検項目の削減、整備が簡単な構造のメインローター・システムを採用したことで、整備期間を短縮しています。
BK117ヘリコプターは、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送などで活躍する中型双発機です。エアバス・ヘリコプターズとの国際共同開発の機体で、1983年に初号機が納入され、これまでに機体改良が重ねられてきました。川崎重工の納入は180機、エアバス・ヘリコプターズの納入分を合計すると1,600機以上を数えます。なお、日本でもD-3は5月に航空局から型式証明を取得しています。