防衛省は2022年4月8日(金)から4月17日(日)にかけて、陸・海・空3自衛隊とアメリカ海軍空母「エイブラハム・リンカーン(CVN-72)」を中心とした空母打撃群(CSG3)により、日本海や東シナ海で、様々な共同訓練を実施したと発表しました。中国の尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海での活動、ロシア軍の動向も意識した訓練で、岸防衛相は4月19日(火)、力による一方的な現状変更や不安定化の試みを許さないため、日米両国で万全の態勢を示すことができたとコメントしています。
一連の訓練で航空勢力は、CVN-72搭載の第9空母航空団(CVW-9)、航空自衛隊のF-2、F-15戦闘機、陸上自衛隊のCH-47などが参加しました。航空機は、東シナ海で空自戦闘機が参加した対艦攻撃訓練、陸自ヘリコプターのCVN-72への発着艦訓練などが実施されています。
アメリカ海軍は空母CVN-72に加え、巡洋艦「モービル・ベイ(CG-53)」、駆逐艦「スプルーアンス(DDG-111)」、補給艦「ティピカヌー(T-AO-199)」、貨物弾薬補給艦「リチャード・E・バード(T-AKE-4)」、海自はいなづま(DD-105)、こんごう(DDG-173)が参加しました。海上通信作戦、空中戦訓練、対潜戦・対水上戦・洋上補給など統合海上作戦などに加え、弾道ミサイル情報共有訓練、対艦攻撃訓練が合同で行われました。
訓練を実施した時期に北朝鮮によるミサイル発射も想定され、日本周辺の安全保障環境は厳しさを増しています。訓練を重ねることで、防衛と地域の平和・安全確保を目的とした日米両国による平時からの緊密な連携を維持しています。