三沢基地で2022年9月11日、3年ぶりの航空祭が開催されました。当日は晴れで、コロナ対策で事前募集した約3万5,000人が来場しました。プログラムから航空自衛隊のF-35AライトニングIIによる機動飛行や大編隊飛行、航空自衛隊で初の無人機・グローバルホークの展示などが注目でした。これを上回る機体として、アメリカ航空宇宙局(NASA)のWB-57Fキャンベラ(機体記号:N926NA)が日本で初めて展示され、注目を集めました。
NASAのWB-57Fキャンベラは7月下旬、韓国・烏山空軍基地へ向かう途中に三沢基地で補給しました。モンスーン研究目的の飛行を経て、アメリカへの帰路の途中、まさかの航空祭での一般公開となりました。近くで見ることができる機会を逃すまいと、多くの人たちが行列。特に、全長20メートルの胴体より長い、38メートルの主翼に驚く様子が見られました。
WB-57Fキャンベラは、イングリッシュ・エレクトリック社が1949年に初飛行させた「キャンベラ」をベースに、マーティン社(現在のロッキード・マーティンの母体企業の1つ)が製造したB-57キャンベラを改造した機体です。イギリスとオーストラリアで940機超、アメリカで400機超が製造されていますが、現役機は今回、三沢に飛来したものを含め、NASAが運用する3機のみです。航空祭の後、アメリカへ戻り、整備等が実施される予定です。
航空祭では、予定通りF-35の展示飛行などが実施され、こちらにも歓声が湧いていました。