日本へ1年4か月ぶりに飛来した「ベルーガ」は、すでに本拠地とするフランス・トゥールーズへ帰着しています。往路は8日間、復路は4日をかけて2023年5月10日に日本へ到着。神戸空港では約9時間程の滞在であった、この電撃来日を振り返ります。
5月2日、「ベルーガ」が拠点とするフランス・トゥールーズを出発。マルセイユで日本へ納入されるヘリコプター“スーパーピューマ225型機”を2機搭載し、フランスを出発しました。積載重量と航続距離の関係から、日本へは南回りで8日間かけて飛行。エジプト・カイロ、アラブ首長国連邦・ドバイ、インド・ムンバイ、インド・コルカタ、ベトナム・ダナン、台湾・台北での寄港後、通関作業のため関西国際空港へ立ち寄り、最終目的地である神戸空港へ、5月10日9時43分に到着しました。
帰路は到着から約9時間後の同日18時36分、神戸空港を出発。ヘリコプターを取り卸し身軽となった「ベルーガ」は、ベトナム・ダナン、インド・ムンバイ、エジプト・シャルムエルシェイクの3箇所のみに寄港し、4日目の5月13日には拠点とするトゥールーズへ帰着しました。
■ ベルーガ「F-GSTB」全行程
(日にち、便名、出発地 -> 到着地、飛行時間)
5/2:4Y8001便 トゥールーズ 15:39 -> マルセイユ 16:24 (0:45)
5/4:4Y8002便 マルセイユ 12:21 -> カイロ 17:28 (4:08)
5/7:4Y8003便 カイロ 09:27 -> ドバイ 14:09 (3:42)
5/7:4Y8004便 ドバイ 15:38 -> ムンバイ 20:01 (2:53)
5/8:4Y8005便 ムンバイ 05:19 -> コルカタ 07:42 (2:23)
5/8:4Y8006便 コルカタ 22:53 -> ダナン 03:49翌日(3:26)
5/9:4Y8007便 ダナン 18:09 -> 台北 22:48 (3:40)
5/10:4Y8008便 台北 01:57 -> 関西 05:38 (2:41)
5/10:4Y8009便 関西 09:11 -> 神戸 09:34 (0:22)
5/10:4Y8010便 神戸 18:36 -> ダナン 22:44 (6:08)
5/11:4Y8011便 ダナン 16:04 -> ムンバイ 20:06 (5:33)
5/12:4Y8012便 ムンバイ 14:22 -> シャルムエルシェイク 16:53 (6:01)
5/13:4Y8013便 シャルムエルシェイク 11:00 -> トゥールーズ 15:06 (5:06)
神戸空港ではたくさんの航空ファンが「ベルーガ」の作業を見守りました。到着後、正午すぎから開始された積荷の取り卸し作業では、大きく口を開けた機内から日本へ納入予定の“スーパーピューマ225型2機”が姿を表しました。大型クレーンで取り卸され、エアバス・ヘリコプターズ・ジャパンの神戸事業所へ搬入。夕方からは早くも折り返し出発の準備が開始されていました。
この間、約9時間。14時ごろと17時から18時にかけ、羽田/神戸/長崎線へ投入されたスカイマークの“ピカチュウジェットBC1”「機体記号:JA73AB」や、大型貨客船“フェリーさんふらわあ”との共演など、神戸空港らしいシーンが見られました。
その形状や愛くるしい姿など、航空ファンの心を掴んでやまない「ベルーガ」。また日本へやってくることを楽しみにしています。
■ ベルーガ 概要
運航会社:エアバス・トランスポート・インターナショナル
機材:エアバスA300-600ST型機
機体記号:F-GSTB
運用中:4機 「F-GSTB」「F-GSTC」「F-GSTD」「F-GSTF」