「山梨空港」検討再開へ、リニア中央新幹線開業で羽田空港を補完

山梨県は2023年7月24日、「山梨空港」の実現に向けた調査を行う委託先の募集を開始しました。同県への空港建設については、幾度も検討が進められていましたが、2022年5月に本格的に検討を進める方針を示し、2023年度中に調査を行う運びとなりました。

山梨県は東京や静岡へのアクセスが良好で、これまで空港の必要性について賛否がありました。空港設置の目的について、2027年に開業を予定(静岡工区の遅れにより延期となる見込み)している「リニア中央新幹線」によって、人流が大きく変わることから改めて検討が必要と判断されました。

「リニア中央新幹線」の「山梨県駅(仮称)」は、県庁所在地である甲府駅から南に約7kmの、JR身延線 小井川駅付近(甲府市大津町)に設置される予定。「山梨県駅(仮称)」は、東京側の始発駅である「品川駅」、次の駅である「神奈川県駅(仮称)」に次ぐ駅であり、品川まで最短24分で結ばれる計画です。

これにより、リニアと航空の接続という新たな観点で、空港はリニア新駅の近くに設置。プライベートジェットや小型機による定期便の発着など、羽田空港を補完する役割を担う可能性について、実現の可能性や採算性について調査が行われます。