ボーイングは2023年8月17日、アメリカ航空宇宙局(NASA)と開発を進める研究機「X-66A型機」の種機が、改造を行うカリフォルニア州パームデールのボーイング施設に到着したことを明らかにしました。
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この取り組みは、持続可能な実証機プロジェクト「サステナブル・フライト・デモンストレーター(SFD)」として行われているもの。種機となるMD-90-30型機「機体記号:N930TB」には、NASAのロゴマークとともにプロジェクト名が描かれています。
同機は今後、翼やエンジンの組み替えなどの改造が加えられる予定。MD-90では胴体下部に取り付けられている翼を胴体上部へ、エンジンも胴体後部から胴体上部に移動した翼に付け替えられます。胴体上部へ取り付けられる翼は、「遷音速トラス支持翼(Transonic Truss-Braced Wing、TTBW)」という薄型の三角形構造です。マッハ1前後の遷音速での飛行が可能なうえ、現代の航空機よりも燃料とCO2の排出量を30%削減することができます。