エールフランス航空は2023年10月18日、パリ・オルリー空港から2026年夏を目処に撤退することを発表しました。
同社は現在、オルリー空港発着のフランス国内線のみを運航。トゥールーズ、マルセイユ、ニース線と、インド洋のサン・ドニ(レユニオン)線、カリブ海のポワンタピートル線(グアドループ島)、フォールドフランス(マルティニーク)線と、海外領土の地中海のコルシカ島線、サルデーニャ島線に就航しています。
このうち、公共のサービスの責務(PSO)とされる生活路線の地中海2路線を除く全路線を、オルリー空港からシャルル・ド・ゴール国際空港(CDG)へ移管します。ただし、グループのトランサヴィア・フランスはオルリー空港を拠点とした運航を続け、エールフランスが撤退するトゥールーズ、マルセイユ、ニース線に入れ替わりで就航します。
同社は、2019年から2023年に、オルリー空港を使用した国内線の往来は40%減少、日帰り旅行では60%減少したとしています。理由として、テレワークなどの普及による国内出張の減少と、鉄道移動への移行を挙げています。フランス政府は、5月に鉄道で2時間30分以内で代替手段がある場合に、航空便の運航を禁止する政令を施行。同社の持続可能性に向けた取り組み効果と合わせ、今回の決定をしました。