防衛省は、三菱重工業が開発・製造する「SH-60L哨戒ヘリコプター」の開発が完了したと、2023年12月22日付けで発表しました。これまで、2021年9月に試作機2機を防衛装備庁へ納入し、性能確認試験などを進めていましたが、今回正式に開発を完了し量産体制へと入ります。
開発完了により海上自衛隊・厚木航空基地(神奈川県)へ2機が正式配備され、任務飛行などにおける運用方法の検討を進める計画としています。SH-60Lは、海上自衛隊が2005年から運用する現行のSH-60K哨戒ヘリコプターを改良し、能力を向上させた新機種。潜水艦の静粛化・ステルス化に対応し、浅海域を含む日本周辺海域で対潜戦の優位性確保と、海賊対処を含む日本周辺での各種事案に対応できる能力獲得を目的として開発が進められてきました。SH-60Lの配備を進め、今後SH-60Kは除籍が加速します。
■ 三菱重工が手がけるSH-60シリーズ諸元SH-60L | SH-60K | SH-60J | |
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全長 | 19.8m | 19.8m | 19.8m |
全幅 | 16.4m(ローター回転時) | ローター回転時:16.4m 折りたたみ時:3.3m | 16.4m(ローター回転時) |
全高 | 5.4m | 5.4m | 5.2m |
エンジン | T700-IHI-401C2×2 | T700-IHI-401C×2 | T700-IHI-401C×2 |