エアバス子会社のプレミアムエアロテック(Premium AEROTEC)は、後部センタータンクの生産を開始しました。タンク用の機械加工部品の製造のため、2020年6月25日(木)に初めての「メタルカット」が行われました。

A321neoファミリーで最も胴体が長く、超長距離を飛行するA321XLRの特徴となる後部センタータンクは、機体下部の容積を最大限に利用した常設の大容量燃料タンクです。搭載できる燃料は最大12,900リットルで、A321の中では追加タンクを合わせた場合と比較して最大量となり、航続距離は4,700海里(8,704キロメートル)にまで伸びます。また、このタンクは貨物室に位置しつつ、省スペースに設計されており、より多くの貨物や手荷物を積載できます。

プレミアムエアロテックは今後数カ月かけて関連部品の生産をドイツで進め、組み立てやシステムの装備、テストが行われ、2021年初頭にハンブルクの最終組み立て工場に納入した後、タンクは機体後部に設置されます。

A321XLRは現在、24社から計450機以上を受注しており、2022年に飛行試験、2023年に市場投入される予定です。このA321XLRは前世代の競合機と比較し、座席あたりの燃料消費量と二酸化炭素排出量の30%削減を実現します。