ログイン・新規登録
インフォメーション

FlyTeam サイト内のすべてのページを対象に検索します。

空港、航空会社の2,3レターコードやレジ,シリアルナンバー,機種を対象にした検索です。

FlyTeam ニュースの記事のみを対象に検索します。

アエロフロート、3/8から国際線を運航停止 経済制裁の影響広がる

© FlyTeam TIA spotterさん
羽田空港でのアエロフロート・ロシア航空 A350 (TIA spotterさん 2022年3月4日撮影)

アエロフロート・ロシア航空は2022年3月8日(火)以降、ロシア発の国際線運航を停止します。グループ会社のロシア航空、オーロラについても同様に国際線運航を停止します。3月8日(火)以降の航空券を保有する場合は全てキャンセル扱いとなり、3月6日(日)から3月8日(火)までの変更はできません。日本路線では、3月5日(土)に停止前の最後の羽田発が運航されました。航空分野での経済制裁の影響は、定期便の運航だけに止まらず、広がりも見せています。

国際線の運航停止は、ロシア・ウクライナ情勢をめぐる経済制裁の一環で、航空機リース会社が機材を確保するため、海外に出た機材を確保・留置される可能性があることを受けた対応です。ロシア連邦航空局が海外からロシアに向かう便の運航停止を勧告したことを受け、アエロフロートをはじめ、ロシアの航空会社が同様の対応を決めています。

日本とロシアを結ぶ定期便は、日本航空(JAL)、アエロフロート・ロシア航空の2社が運航していましたが、直行便はなくなります。JALはロシア・ウクライナ情勢を受けて2月下旬から欠航し、航空券の予約販売も停止しています。アエロフロートは今回の措置で、モスクワ発3月3日(木)のSU260便、羽田発3月5日(土)のSU261便が、運航停止措置前の最後の便となりました。今後は、ロシアとの定期便を運航するカタール、UAE、トルコなどを経由することになります。

アエロフロートが国際線の運航停止を決める要因となったロシアの航空会社へのリース機を巡っては、欧米の航空機リース会社は経済制裁の猶予期間として設けられている3月28日(月)まで、契約終了と機体そのものを確保する必要があります。そのリース機をロシア政府が買い取ることも検討された模様ですが、経済制裁により支払いは困難です。このため、リース会社は、自社のリース機を回収不能として損金処理するとの観測も出ています。

ロシア国内でも多くの機体が使われているエアバス、ボーイング、エンブラエルの航空機メーカーは、経済制裁の発動でロシアへのスペアパーツ供給をしない方針を示しています。航空分野では機体の整備も安全運航に欠かすことができず、徐々にこうした整備分野にも経済制裁の影響がじわじわと広がっていくと見られます。