宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2015年2月、航空機用電動推進システムの最終飛行試験を、航空自衛隊の協力のもと岐阜基地で実施しました。飛行試験に使用されたのは、ダイヤモンド・エアクラフト製のモーターグライダー、HK36TTCの機体番号(レジ)「JA07EC」です。
この飛行試験では、これまでテスト飛行を行ってきた電動モーターグライダーを、高度約600メートルまで上昇させ、岐阜基地の滑走路周辺を最大で17分間場周飛行しました。
今回の試験により、JAXAが開発した電動推進システムが、モーター出力、トルク、電池電圧、電流、システム温度などの所定の性能を十分に発揮していること、またJAXA独自の電力回生機能により、降下中にプロペラとモーターで発電をしながらエアブレーキの替わりとしても作動できること、多重化されたモーターシステムにより飛行中の耐故障性が向上できることなどが確認されました。