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エアバス・ヘリ、ディーゼルエンジンの実験機で初飛行試験

© Airbus Helicopters
ディーゼルエンジンを搭載したH120改造デモンストレーター

エアバス・ヘリコプターズは、2015年11月6日にフランスのマリニャーヌで、高圧縮エンジン搭載のデモンストレーターの初飛行試験に成功したと発表しました。この飛行試験は、ヨーロピアン・クリーンスカイ・イニシアティブのグリーン・ロータークラフト統合技術デモンストレーター(ITD)プログラムの一環として、TEOSパワープラント・エンジニアリングとオーストロ・エンジンと協力して実施されました。

エアバス・ヘリの研究・技術革新部門ヘッドの Tomasz Krysinski氏は「30分の初飛行試験で、高圧縮ピストンエンジンが、高温高地、2倍の航続距離などの条件で50%以上燃費を改善し、排出ガスを削減するのに有利であることが確認できた」と話しています。

デモンストレーターのH120は、通常はガスタービンエンジンを搭載していますが、今回の試験では排気量4.6リットル、90度バンクのV8ディーゼルエンジンを搭載しています。各シリンダー・バンクにはターボチャージャーが装備され、ケロシン(灯油系)燃料を1,800バールの高圧で噴射します。曲技機やレーシングカーと同じ液冷・ドライサンプで、エンジンブロックはアルミ機械加工、コンロッドはチタニウム、ピストンとライナーはスチールで作られています。

エアバスヘリが支援するグリーン・ロータークラフトITDプログラムは、ヨーロピアン・クリーンスカイの環境目標である燃料消費量30%、CO2排出40%、NOx排出53%削減を目標にしています。エアバス・ヘリは、2011年から高圧縮ピストンエンジン搭載の研究を開始し、2014年2月からH120に搭載して地上試験を実施していました。

ヘリコプターは、ガソリンを燃料とするピストンエンジンで誕生し、ガスタービンエンジンで発展しました。それがピストンエンジンに回帰し、ガソリンエンジンより重く振動が大きなディーゼル・エンジンを受け入れられるのか注目の研究です。