ゼネラル・エレクトリック(GE)は2018年11月15日(木)、エンジンテストに使用した747-100試験機について、カリフォルニア州ヴィクターヴィルの飛行試験オペレーションセンターからアリゾナ州ツーソンのデビスモンサン空軍基地に隣接するピマ航空宇宙博物館に向けた最後のフライトを運航したと公表しました。
この747-100は機体記号(レジ)「N747GE」として登録されており、2017年1月25日(水)に試験機としてのラストフライトを終えていました。振り返ると、工場の製造ラインに入ったのは1969年10月17日(金)、パンアメリカン航空に引き渡された後の初飛行は1970年3月、GEアビエーションの試験機となったのは1992年3月で、90,000飛行時間を記録しています。
旅客機として活躍したパンアメリカン航空からGEが購入した際、試験飛行機の用途のため装備されていた座席の取り外しはもちろん、飛行試験のための左舷の主翼と尾翼部分の補強や構造強化、データシステムの機内設置など、大幅に変更されています。
この試験機で11エンジン、派生系を含めると39種類の開発に活用されています。具体的には、 GE90やGEnx、エンジンアライアンスのGP7200、リージョナルジェット向けCF34エンジン、単通路機向けのCFM56やLEAPエンジンなどがあげられます。
GEは現在、2010年に取得した元日本航空(JAL)の機体記号(レジ)「N747GF」を保有しており、今後はこの機体でGE9XやLEAPエンジンなど、引き続きエンジンのテスト飛行を実施します。なお、2017年1月の試験飛行のラストフライト時の様子がYouTubeで公開されており、初期のジャンボらしいコクピットの様子を見ることができます。
■2017年1月の最後のテスト飛行
■最後の離陸
The Queen of the Skies took her last flight from Victorville today to her new home at the Pima Air & Space Museum in Tucson. She was ferried to her final destination by Gary Possert, one of the original FTO Test Pilots on the 747-100. Welcome to your new home, Queen of the Skies! pic.twitter.com/Dmf8wxAygu
— GE Aviation (@GEAviation) 2018年11月15日