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ヘタフェでA330をMRTTに改造するプログラム

© AIRBUS
イギリス空軍向け A330MRTT

エアバスは、A330をマルチロールタンカートランスポート(MRTT)に改造するプログラムの概要を明らかにしています。A330旅客機をMRTTに改造するため、16,000種類の部品、約450個のハーネス、50キロメートルを超えるケーブルなどの部品を使用します。

2009年12月に最初のA330MRTTを引き渡して以来、オーストラリア、フランス、シンガポール、サウジアラビア、韓国、アラブ首長国連邦、イギリスに42機を納入し、20万時間を超える飛行時間を記録し、一定の評価を獲得しており、現在は年間最大で5機の改修作業に対応可能です。

A330MRTTは、ワイドボディの旅客機A330-200をベースに開発した空中給油輸送機です。フランスのトゥールーズで組立てた後に、スペインのヘタファで空中給油装置と貨物機としての架装を行っています。

1機の改修におよそ9カ月を要し、ヘタファでの作業は概ね6つの工程を経て顧客に引き渡しされます。第1段階では各種部品の取り外しを済ませ、第2段階で構造補強などを行い、第3段階ではブームやポッド、操作する各種アビオニクスシステムの搭載などで、この工程まででおよそ95日間です。

電源投入する第4段階では、地上で各種試験を経て、135日目以降に初めて第5段階のA330MRTTとしてエアバスによる試験飛行が実施されます。最後に品質管理の確認を経て引き渡しとなります。

機内はそれぞれの要望に応じ、2クラス構成で268人の要員の輸送をはじめ、ストレッチャー16台、医療スタッフと乗客用の座席を含む集中治療室2箇所の設定に対応する航空医療設備など、さまざまな役割に合わせて構成が可能です。