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ブガッティのスーパーカーを低空でぶち抜くダッソー・ラファールM

© BUGATTI AUTOMOBILES S.A.S.
シロン・スポールとラファールM

ランディヴィジオ海軍航空基地の滑走路で3億円超のスーパーカー、ブガッティ・シロンスポーツ特別仕様車「Les Légendes du Ciel(レ・レジェン・ドュ・シェル)」と200億円超とも言われる海軍仕様のダッソー・ラファールMが共演しました。フランスの自動車メーカー「ブガッティ」と航空を中心とする「ダッソー」が互いを讃え、それぞれ最高のパフォーマンスを披露しました。

シロンスポーツ特別仕様車は、航空機と自動車によるレースが盛んに行われた20世紀前半、航空と自動車の繋がりが深かったことにインスピレーションを受けたデザインが採用されています。ドアトリムに、1910年代のブガッティ「タイプ13」と1916年に初飛行した複葉機「ニューポール17」が描かれています。ニューポール17を操ったフランス空軍パイロットたちはその経験を活かし、ブガッティでレーシングドライバーとして活躍したことに由来しています。

1世紀を経て2020年代に共演した自動車と航空機の性能、能力は限りなく高まっています。シロンスポーツは、2.4秒で時速100キロメートル(km)に達し、6.1秒で時速200kmに達します。一方、ラファールMは150メートルで時速165km、250メートルで時速210 kmに達します。公開された動画では、最初の数百メートルはシロンスポーツが先行、さらに進みラファールMが滑走路から主脚を離し、低空でアフターバーナーを焚き急加速、抜いて行く様子が捉えられています。ラファールの最高速度はマッハ1.6を超えます。

シロンスポーツは13.1秒で時速300kmに達しますが、2,700メートル(m)の滑走路ではおよそ1,500m、時速350km超に達し、ブレーキ操作を開始しました。その時、ラファールMは突風のごとく、はるか彼方を飛行していました。フランス語の「ラファール(Rafale)」は、疾風や突風のこと。日本でも戦前に中島飛行機のキ84四式戦闘機には「疾風」の愛称が付けられ、戦闘機の速さを示す表現に使われています。

© Marine nationale
シャルル・ド・ゴール甲板でラファールMによる模擬着艦

ちなみに、ラファールには、シロンスポーツを製造する現在のブガッティと同じ流れを汲むイタリアのメッサー・ブガッティ製のブレーキシステムが搭載されています。空母「シャルル・ド・ゴール(R91)」の甲板にアレスティング・ギアが装備されているものの、ラファールMはブガッティの流れを汲むブレーキで、短距離ながら安全に甲板へ着艦する能力を備えています。この関係性も両者の性能を讃え合う場として共演が実現しました。