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運輸安全委員会、オリエンタルエアブリッジの訓練中の事故で報告書

© 運輸安全委員会
前脚部品の損傷、事故報告書から

運輸安全委員会は2016年5月19日(木)、オリエンタルエアブリッジのDHC-8-201、機体記号(レジ)「JA801B」について調査報告書を発表しました。

「JA801B」は、2014年2月12日(水)、長崎空港の滑走路32でタッチアンドゴーの訓練を行なっており、14時7分ごろに滑走路上で着陸時に強い衝撃を受けたものです。訓練は6回の連続離着陸訓練を計画、その4回目の事故でした。

損傷が発生した着陸は、風向き40度、風速17ノットと強い横風の下、左エンジンの不作動を模擬して進入する訓練でした。右にクラブ角をとる機体姿勢で進入し、訓練生は、滑走路末端付近から機首方向を滑走路軸線に合わせ、ウイング・ロー法に移行させる操作を行いました。

この着陸時、右主脚が最初に接地し、機首が下がってこないように感じ、右主脚にもしっかり荷重がかかっていないと考えた訓練生は、操縦桿を前方に押し、機首下げ操作を行ないました。この際に強い衝撃を感じ、またコクピット右後方の酸素マスクが収納スペースから脱落しました。訓練生は機体に異常は感じなかったものの、損傷を与えたか気になったと述べていますが、教官がタッチアンドゴー継続を指示し、その後の2回の訓練も異常なく、訓練を終了しました。

報告書では、この事象について主脚に十分な荷重がかかっていない状態で過度な機首下げ姿勢となり、前脚が強く接地し、前脚部品が滑走路と接触で損傷、胴体外板の変形に至ったとみています。前脚が強く接地した事象は、訓練生が継続した機首下げ操作を行ったこと、それに対する教官の機長が適切な修正操作を行わなかったことによるものとしています。

このため、再発防止策としてオリエンタルエアブリッジは、実機ローカル訓練の横風離着陸制限を設定したほか、シミュレーター訓練で横風着陸訓練を強化し、20ノットから36ノットのラフ・エアを加えて実施しています。また、テイク・オーバーに留意点を全運航乗務員、全訓練生に周知して徹底を図っています。

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