古都リヨンのアーバンな玄関口より。煙る春の長雨をくぐってエールフランス小型機でバック・トゥ・パリ。《A spring has come in Europe ⑤》 - エールフランス航空 口コミ・評価

航空会社 エールフランス航空

2024年04月20日に撮影されたエールフランス航空の航空機写真

© クルーズさん

IATA | ICAO
AF | AFR
アライアンス
スカイチーム

搭乗レビュー
古都リヨンのアーバンな玄関口より。煙る春の長雨をくぐってエールフランス小型機でバック・トゥ・パリ。《A spring has come in Europe ⑤》

航空会社
エールフランス航空
便名
AF7645
エコノミー
搭乗日
2019/04
路線
リヨン → シャルル・ド・ゴール(パリ)
機体記号
F-GRHN
機材
Airbus A319-111
総評:4
4ッ星
機内食・ドリンク
3ッ星
座席(シート)
3ッ星
機内スタッフサービス
4ッ星
エンターティメント
無評価
トイレ・洗面台
無評価
機材コンディション
4ッ星
地上サービス
4ッ星
口コミ投稿者
Harry Lennonさん
アクセス数
716
投稿日
2019/05/13

搭乗写真

  • 写真の種類:座席(シート)
    席の埋まり具合は6,7割と言ったとこ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    リヨン空港のモダーンな中央コンコース... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    エールフランスはT-2へ。ずっと奥ま... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    よかった、仲間はいた。。
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    15時台でも1時間に十数本フライトが... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    雨の誘導路をフォローしてくるHOP!... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    間に合ってホッとひと息、安堵のテイク... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
  • 写真の種類:機窓・風景
  • 写真の種類:機窓・風景
  • 写真の種類:機窓・風景
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般

総評

スターウォーズに出てくるマザーシップみたいなターミナルは、紀元前からの歴史をもつ古き街とどうもイメージが合致しませんが、でもそれがまた味なのかな。ローマ遺跡があるからといって、コロッセオみたいな建物からボーディングブリッジが伸びてても滑稽ですしねえ。何はともあれ、人の力では到底どうにもできないこの雨にすっぽりと濡れたリヨンの街も空港も、そして僕のスニーカーも、こうなってしまえばみんな仲良し。不思議と一つの物語の中に溶け込んで、どこか落ち着くものなんですね。まあ、雨は嫌ですけど。笑

市内のパール・デュー駅までスマートに出られるから、ということで往復券(27.80EURO)を購入した高速トラム、ローヌ・エクスプレスも、結局パール・デュー駅から観光ポイントまでは結構歩いたのでずぶ濡れ(バスやタクシーをケチったわけです)、空港への復路もたんまりと全身の湿気をお土産にしたまま乗車。降り立ったリヨン空港の駅は息も白くなりかけるほど冷え込んでいて、プラットホームに屋根はあるものの横殴りの風雨が足下に水たまりをつくり、おまけに雨粒を躍らせていました。さあさあ、急ぎ足でマザーシップに帰還です。

パリ・オルリーからの往路と併せ購入した今回のラウンドチケット、16:00発の復路もエールフランスで、今回はシャルルドゴール行きということもあるのか、リージョナル部門のHOP!ではなくAFの運行でした。
リヨン、サン・テグジュペリ空港は、セントラルホールの左右に触手のような1,2各ターミナルがあり、1タミの先には新しい円形の3タミが増設されている模様。エールフランスは元からある2タミへ、ということでトラム下車後、店舗エリアを抜け、正面向かって左側へと通路を進むこと10分弱、15:25頃ようやくセキュリティチェックまで辿り着きました。

預けるバゲージもなく、国内線だし、とたかをくくって割とタイトな時間でここまできましたが、、予想に反して流れのよろしくない、繊維質不足のお腹のようなセキュリティのレーン。2レーンしか稼働していないのは午後現在の便数と乗客数からしてまあわかるのですが、荷物がチェックに引っかかった時のスタッフ同士の連携がゆっくりなのか慎重なのか。。ここら辺で自分の搭乗開始時間となり、何かのカウントダウンが始まった映画のワンシーンのような気分になってきました。すると、そんな時に限って引っかかる自分のバックパック。「く◯ったれ、、」と無意識のうちにブルース・ウィリスが脳内でぼやきます。笑
別レーン送りの捕虜となって身ぐるみ剥がされ(バックパック)、そこから解放までさらに10分弱、、そしてゲートまで濡れたスニーカーで決死のダッシュを敢行した結果、無事に間に合いました。。汗
締め切りをわずかに回った15:48、文字通り列に滑り込んだので、もう搭乗機を確認する暇なんぞ当然なく、スケジュール上ではA318だったのがA319になっていたことも後から知りました。て、まじまじ眺めてもそんな違いはわからないですけど。。笑

ミッションクリアの安心感とは、かくも心地よいものだったのですね。ハードワーカーたる歴史の刻まれた単通路機のキャビンはお世辞にもビシッとはしていませんが、窓側席の懐にいだかれるやいなや、ホワホワーっとリラックスしてくるのがわかりました。変わらず窓の外を濡らし続けている長雨も今となっては、慌てて乾ききった心の隙間に潤いを与えてくれているようです。ああ、人間って勝手な生き物。そんなミスチルの歌詞のような心模様をリヨンの思い出の一つとして刻んでいると、定刻より2分早く15:58プッシュバックが開始されました。こんなタッチの差でゲートへスライディングしてきた日本人がいたというのに、素晴らしい。。

空港敷地の端は雨でグレーに霞んでましたが、時折視界に入る着陸機や同じ離陸待ちの列のシップたちが雨粒の中に鮮やかにライトを放っていて、路面を彩る誘導灯と合わさってとても綺麗。ああ、雨の日のフライトも悪くないじゃないか、と後付け解釈で思っていた僕でした。笑 たいして待つこともなく16:10、サン・テグジュペリ空港の全景を眼下に収めながら無事離陸、シャルルドゴールへの短い旅が始まりました。

なかなかの搭乗率だったと思いますが隣の席は空席で、しばしの間ゆったりとできました。このエグめな揺れがなければ。。
往路も"同様"でしたが復路もさらに"動揺"。笑 雲の上に踊り出て、のんびりとした牧歌的な風景が窓の向こうに広がってもなお、シェイクし続けるA319。どう見ても熟練選手な女性CAさんも、カートを押しながらのドリンクサービス中に突発的に大きめな揺れが来た際、すぐ目の前にあった空席の通路側席にヒョイっと飛び込み、隣の乗客に「ハーイ?ちょっとひと休み!」みたいな。笑 いいですねえ、こうゆうの大好きです。
もらったホットコーヒーは、蓋を開けるとインスタントパウダーが入っていて、CAさんがお湯を注いで完成するタイプ。味はいわゆる日本のインスタントと同じですが、日本と違いお茶菓子付き。これで良いこれで良い。ただでさえ揺れに揺れて味わえる状態ではなかったし。笑

そんなこんなで、北上している間はずっと大きめな雲が地上に点在していて、まだ日差しも強い夕刻前のフランスの大地に濃い影を作り、何ともダイナミックな風景を演出していました。上空の澄んだ青と地表の緑が織りなすドラマは、拍子抜けするくらいあっけらかんと当たり前に、異邦人をときめかせるのでした。

昨日パリにアプローチした時の曇天とは打って変わり、今日は気持ちよく姿を現したシャルルドゴール空港の東端。さっきまでいた土地の雨が嘘のようなパリは、風も落ち着いていたのか全く難なく、昨日と同じ北側の滑走路にランディングしました。くるりと向きを変え、エールフランスが集まるターミナル2の横長で巨大な姿が見えてきました。円形に形取られた大きな窓が特徴的な、横這いの生き物のようなターミナルは、老舗ターミナル1の宇宙人のような様相とはまた趣が違うものの、なんかフランスってこうゆうの好きなの?と思わせる微笑ましさも併せ持っているとかいないとか。
あっという間のリヨン滞在も終わり、その面影はまだ少し湿ったバックパックやスニーカーにだけ残っていました。ターミナルの窓の外はすっかり晴れ渡り、エールフランスやJOON(もうすでにAFとして運行)のマーキングの白たちがなんとも眩しく、パリの夕刻を照らしていました。おいそこの湿ったツラの日本人よ、まだまだ夜は長いぞ?と言わんばかりに。。
それも好都合に手伝い、戻ったホテルの部屋でぼーっとデイトリップの余韻に浸りながらアイテムたちを乾かした後は、今宵のワインと酒の肴をゲットしに街へと繰り出しました。陽も落ちかけた石造りのパリ3区の街並みは、西側だけが赤オレンジ色に染め上げられ、自然とチョイスはロゼワインに。

さて短くも充実したパリ滞在を終え、次便からはいよいよ帰国と相成ります。シャルルドゴールからウィーンへ。そしてウィーンから成田へと、春の夢は続きます。。
4月からの夏スケで成田に復帰したばかり、そして5月からのデイリー化に向け誇らしげに赤を掲げるオーストリア航空の素晴らしいフライトでした。

皆さんも良い旅を!

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