帰宅路2便目-「搭乗レビュー」らしく、総合的に書いてみました。 - キャセイパシフィック航空 口コミ・評価

航空会社 キャセイパシフィック航空

2024年03月26日に撮影されたキャセイパシフィック航空の航空機写真

© Ao.blueさん

2人の元空軍パイロット、ロイ・ファレルとシドニー・デ・カンツ...
香港
IATA | ICAO
CX | CPA
アライアンス
ワンワールド

搭乗レビュー
帰宅路2便目-「搭乗レビュー」らしく、総合的に書いてみました。

航空会社
キャセイパシフィック航空
便名
CX890
エコノミー
搭乗日
2015/04
路線
香港 → ニューアーク(ニューヨーク)
機体記号
B-KQP
機材
Boeing 777-367/ER
総評:3
3ッ星
機内食・ドリンク
3ッ星
座席(シート)
4ッ星
機内スタッフサービス
5ッ星
エンターティメント
4ッ星
トイレ・洗面台
3ッ星
機材コンディション
3ッ星
地上サービス
3ッ星
口コミ投稿者
MaplecroftInnkeeperさん
アクセス数
1,679
投稿日
2015/04/15

搭乗写真

  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗口になかなか近づけなかったため、... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    サービス中の機内の様子。満席だったの... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    食事前のドリンクサービス。赤ワインと... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    長距離便の「ディナー」にしては物足り... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    途中ギャレーに用意してある飲み物とス... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    持ってきたスナック。
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    湿度は相変わらず12%で超乾燥。温度... 続き
  • 写真の種類:トイレ・化粧台
    トイレは最後方の隅のが奥行があって一... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    2回目の食事は朝食。牛肉の中華粥です... 続き

総評

東京の家を朝早く出て、午前の便で成田から香港に飛んで、空港で3時間過ごしてから次の便に乗り継いで、やっとホッとして座席について出発を待つ頃には、もう夕暮れです。今朝まで日本にいたのに、もう遠くに来てしまったんだなと、また溜息が出てしまいます。

【機内食・ドリンク】17時45分発ということで、最初の食事は「ディナー」ですが、長距離便のディナーにしてはやや物足りないという印象です。メニューの内容は、メイン、サイドディッシュ1つ、ロールパン、デザートという極々オーソドックスなものですが、クラッカーやチーズ、チョコレートなどのおまけ的品目が一切ないので、トレーの上がやや寂しい感じですし、カトラリーもプラスチックなので安っぽく見えてしまいます。

せっかくキャセイの香港発なので中華を選んでみましたが、うーん、東京-香港便のランチで食べたものの方がよかったです。豚肉の肉団子と白いご飯という組み合わせで、野菜がほとんど入っていなくて色彩も栄養もバランスが悪いし、ランチは卵チャーハンだったのにディナーは白いご飯で、メインが貧弱に見えてしまいます。隣の人が選んでいた「フィッシュ」も、真っ白のドロドロとしたもので埋め尽くされていて、色彩も何もない様子でした。往路の夜食はもっと立派な内容だったので、やや残念です。

それと、4便目にしてやっとありつけたデザートのハーゲンダッツですが、確かに小さなケーキよりは食べごたえがあり、アイデアとしては喜ばれているようですが、キャセイのロゴでも入っていればまだしも、いかにもハーゲンダッツの宣伝のために試供品を渡されたという、「おまけ品目」のような印象すら受けてしまいます。

やはり機内食のトレーをもうすこしうまく飾ると同時に、メインの内容も彩などを考えて充実させ、いただきまーすというときのワクワク感をもう少しもたせてほしいと思いました。

あと、2度目の食事ですが、フライトの半分くらいで出てきた往路と違い、今度は到着2時間前に出ました。朝食メニューだったのですが、到着が現地時間で夜9時なので、夕食の時間帯に当たります。さらに、1回目と2回目の食事の間隔が10時間以上もあるし、この機内食を食べた後は翌朝まで食事にありつけないことを考えると、ボリュームが足りないと思いました。実際、到着後ホテルに着いた時点でかなり空腹で、そのまま寝るのは我慢が必要でした。なので、この2度目の食事ももう少しボリュームのあるメニューにし、なおかつ、途中のおやつも、スナック菓子だけじゃなくてサンドイッチなどの軽食類が用意してあったらよかったのにと思います。

【機内スタッフ】去年の春ごろ、キャセイのCAユニフォームがセクハラを招いているとして、組合側がデザインの変更を求めているという新聞記事がでていました。2011年にデザインが変更されてから、ブラウスの裾をスカートの外に出して着るのに、丈が短くなっているために、前にかがんだ際に背中が見えてしまう、さらにスカートもブラウスもタイトすぎて体の線が露出するし、第一動きにくいというのがCA組合側の主張で、過去12か月の間で何らかの形でセクハラを受けたCAは全体の27%もいたという調査結果も報告されていました。うーん、そう言われてみれば、決して派手とは言えないまでもタイトな感じで動きにくそう。キャセイのユニフォームはずっと以前は地味な青系だったのに、80年代ごろから華やかな赤系に変わっていますけど、それもいやらしいおっさんをムラムラさせる要因でしょうか。その同じ記事では、日本のスカイマークのCAさんたちの写真も出ていて批判されていました。それに比べて、去年乗ったカタールのCAさんたちのさっそうとしたパンツ姿を見て、プロフェッショナルな好印象を受けたのを思い出します。この便を含め、今回乗った便は4つとも、男性CAさんが半分くらいでしたけど、男性の方のユニフォームはベストを着てキチッとした感じだったので、意識的にタイトなのは女性だけです。飛行機の客室乗務員は、気持ちいい態度でテキパキとサービスをこなせば十分ではないでしょうか。キャセイのCAさんはその点、よくできていると思いました。女性に対する尊厳が重視される欧米では、女性のCAさんに若さとか美貌を求めたり、セクシーなユニフォームを強要したりするなどということはあり得ません。アジアではそのあたりの認識がやや時代遅れになっているのは残念なことです。

【トイレ・洗面台】使う人のマナーが悪いせいもあるのでしょうが、けっこう汚れていました。床が濡れていたり、洗面台に水が溜まっていたり、便座カバーなどがなくなっていたり。流しの下のパネルが開いていて、ごみが突っ込んであるのを発見したこともあります。ハンドソープ、ハンドクリーム、フェイスクリームが用意されていましたが、最低限という感じでやや殺風景にも見えましたし、トイレ内に芳香剤を置いたりするような気の使い方もないみたいでした。

【座席(シート)】ブルーのモケットは、清潔感はありますが、暖かみや華やかさ、独創性にやや欠けます。シートピッチ32インチは、これだけの長時間フライトでは最低限で、決して広くありません。前の座席にリクライニングされると、やや窮屈になります。クッションもやや固めでお尻が痛くなりましたが、それはこれだけの長距離なら仕方がないとすると、シート幅が18.5インチあるので、座席そのものはいい方ではないでしょうか。2013年10月にエアバスが行った調査で、シート幅17インチと18インチでは、睡眠の質に53%もの差があるという結果が出ていて、18インチを最低基準にするように航空会社に提案していましたが、シート幅を削ってB777を3-4-3のアブレストにして乗客数を多く詰め込む、あるいは乗客数は同じままでもシートを小さくして軽量化を図るといったエアライン側の乗客を無視した経済的意図が見え見えのところが多い中、18.5インチのシート幅は評価できると思います。(実際によく眠れたかどうかは別として)それと、各座席にUSBとか、コートかけのフックとか、ドリンクホルダーとか、小物入れなど、エコノミーのシートにしては、色々と配慮がされていると思いました。毛布と枕は各座席に置いてありますが、アメニティーセットなどはありません。

【エンターテイメント】Studio CXという最新機能のすばらしいシステムです。スクリーンも大きく、リモコンもありません。タッチパネルは感度が良すぎて、通路側の席だと歩いていく人が座席の肩の部分を触っただけで反応してしまい、スクリーンを消して寝ていても、突然バッと明るくなったりするのが玉に瑕でした。内容も映画、テレビ番組、ラジオや音楽CD、ゲーム、フライトデータや機外カメラなど大変豊富でした。搭載される映画やテレビ番組などは、前月からウェブで公開されるので、見たい映画を事前に選んでおくこともできます。ただ、映画や音楽がところどころプツッと途切れるとこが時々あったのがやや残念でした。

【機材コンディション】去年の8月デリバリの新しい飛行機なので、きれいでした。ただ機内の温度が21度くらいでスース―と寒く、自分も含めて荷物の中からジャケットを出して着ている人もけっこういました。湿度が10~15%くらいとかなり乾燥しているので、今回は目薬を持ち込んで3時間に1度くらい点眼していました。最近はやりのムード照明がエコノミーにもあったらいいのになと思いました。あと、読書灯が角度を自分で調節できるのですが、最初に使おうとしたときに、全然的外れな角度になっていました。わざとそんな角度に設定したはずはないので、誰かの頭がぶつかったのか、窓側の人が間違って通路側用の読書灯をいじったのかもしれませんが、だとすれば飛行中にもそういうことがあり得るし、昔のように固定式のほうがいいかもしれません。

【空港サービス】搭乗案内の手際が悪いです。待合場所に座っていたら、何の案内アナウンスもなく、気が付いたら50メートルくらいの長い行列ができていました。そんな列の後ろに並ぶのって、あまり気分のいいものじゃありません。座席番号の後ろから順番に案内するといった整理も一切なく、機内に入ると、なかなか前に進めず、全員が着席してドアクローズするまでかなり手こずってしまい、プッシュバックが30分くらい遅れました。これはいつまでもトイレに行ったり立ち話をしたりしてなかなか着席しない客側の認識不足もありましたけど、満席だったので、頭上の荷物棚のスペースのやりくりが必要だとか事前に予測できたはずですから、地上スタッフとの連携がもう少し必要だったと思います。

それに、セキュリティもあそこまでいくと、いい加減にしてほしいと思ってしまいます。トランジット客は再度セキュリティを通され、さらに搭乗口前の待合場所がテープで囲われていて進入が制限されており、そこに入るところにテーブルが置かれていてさらに手荷物チェックがあります。50メートルの列は、搭乗するためではなく、その荷物チェックのためでした。アメリカとオーストラリアに行く便は、100mlを超える液体の持ち込みが禁止されているということで、当該便だけ搭乗前に再び荷物検査なのです。だから搭乗案内とは関係ないのかもしれませんが、その旨のアナウンスも一切なく、アメリカ行きの搭乗券をもらう時にもそういう説明は一切ありませんでした。何も知らずに、搭乗口手前の水飲み場で空のボトルに水を入れて持ち込もうとしたのですが、なんとその水を没収されてしまいました。そんなこと今まで一度もありません。

そのテープで囲われた待合所には搭乗口が2つあって、もう一つのゲートから出発するはずのロス行きの便の客が同様に荷物チェックを受けて、椅子を全部占領していたので、ごった返していました。ロス行き便はその時点ですでに1時間以上遅延していたので、本当は僕たちの便と重なるはずではなかったのです。だから、僕たちの座る場所などありませんでした。こちらも搭乗時間が過ぎていたので、またずらっと壁と窓に沿って列を作っていましたが、その人たちは搭乗案内もされず、そのまま座って待てと言われていた挙句、機材の不具合で3番から69番にゲート変更、出発時間もさらに1時間以上遅延と言い渡されていました。かわいそうに。だからまた集団移動です。その69番ゲートはまたテープで囲われて、もう一度荷物チェックを受けるのだろうか・・・。

【総合評価】今回キャセイを初めて利用しました。4時間程度の羽田・成田便と、15時間のニューヨーク便を体験しましたが、アジア系の特徴なのか、とくにこれが他社に比べて抜群に素晴らしいという目立った点もない代わりに、全体的にキチキチとした堅実な感じで安定感のある品質を保っていると思いました。

ただ、客側の認識のあるなしで、フライト自体が快適かイライラするか、違ってくると思いました。搭乗してもなかなか着席しない客(全員着席しないとドアクローズできなくて出発が遅れるとかなり激しい口調でアナウンスしていました)、トイレや通路を汚す客(ドアもロックせずに使い、トイレを流さず洗面台にも水をためたまま出てくる人がいて、次の人はトイレを流したり、床を拭いたりして掃除してから入っていました)、カートで食事サービスの最中に通路を歩いていこうとする客、着陸態勢に入っているのに、立ち歩いたりトイレに行こうとする客(断られて座席に帰されている人が何人かいました)、着陸後のタキシング中に席を立ったり歩いて前に行こうとする客(これも大勢いてCAさんたちが目に余って座れと注意していました)など、色々でした。

飛行機は無事に、予定より1時間近く早く夜のニューヨークに到着しました。イミグレでは、米国人と永住者の列までほとんど中国人(中国系アメリカ人ではなく、中国語をしゃべる人たち)で、アメリカのパスポートを持って並んでいたのには驚きました。疲れた体を引きずってイミグレを通過、荷物を持って空港ターミナルを出て、シャトルバンでホテルに向かいました。冷たい雨の降る寒い夜でした。空港近くのホテルに1泊して、翌日の飛行機でバーモント州に帰宅です。

フライトログ

搭乗の詳細データです。

座席番号
69H
搭乗クラス
エコノミー
区間マイル
8,049
出発予定時刻
17:45
到着予定時刻
21:40
予定飛行時間
15:55

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