ウズベキスタン航空は2023年4月23日から、エアバスA330-200型機の運航を開始しました。同社がA330を運航するのは初めてで、5月には2機目を受領します。これら2機はいずれも、バルト三国・リトアニアのヘストン・エアラインズからのリースで、2024年まで運航します。短期間の運用見込みなのか、機体全体にカラーリングは施さず、機体前方と垂直尾翼、エンジンカウルへのみロゴマークを描いています。
同社は、ボーイング787-8型機を8機、ボーイング767-300ER型機を16機など、多くのワイドボディ機を運航中。成田/タシケント線をはじめ、ニューヨーク(JFK)/タシケント線などの中・長距離路線で活躍しています。今回、A330-200を2機だけリース導入した背景には、ウズベキスタンを訪れる観光客を増やす政府施策への対応や、イスラム教聖地巡礼フライトを補完するためとみられます。中古市場では希少な787や、現役機体数、リース会社での取り扱いも少ない767ではなく、中古機体数が多いA330であれば、夏の繁忙前に導入できるため、白羽の矢が立ちました。
ウズベキスタンは人口のほとんどがイスラム教徒であり、聖地(メッカ)を巡礼(ハッジ)する一定時期に旅客が集中します。このA330-200は、タシケント/ジェッダ線を中心に、ドバイ線やイスタンブール線などの比較的短距離で需要が大きい路線へ投入される模様です。