アメリカ陸軍で20年間運用された無人偵察機MQ-5ハンターが退役

アメリカ陸軍で20年間運用された無人偵察機MQ-5ハンターが退役

ニュース画像 1枚目:2015年12月16日ラストフライトを実施したMQ-5ハンター
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2015年12月16日ラストフライトを実施したMQ-5ハンター

アメリカ陸軍最古の無人偵察機MQ-5ハンターが、2015年12月16日、テキサス州のウエスト・フォートフッドで退役しました。

MQ-5は、イスラエルのIAIが開発した無人偵察機で、ディーゼルエンジンをプッシュ・プル配置で2基搭載し、ツインブームの機体が特徴です。航続距離は200キロ以上で、高度1万8,000フィートを20時間以上滞空することができ、電子光学・赤外線センサーで地上を監視します。ユニークな機能としてリレーモードがあり、1機のMQ-5がより遠方のMQ-5を制御することが可能で、バルカン半島やアフガニスタンで利用されました。

MQ-5は1995年に導入され、1999年から2002年にバルカン半島に派遣されNATOの任務を支援し、2003年からはイラク戦争に投入されました。システムに冗長性があり一部で障害が生じても容易にバックアップが可能なため、ほかのNATOの偵察プラットフォームより長時間飛行する信頼性を実証しました。

フォートフッドでMQ-5を運用していた第15軍事情報大隊は、2016年からMQ-1Cグレーイーグル無人機を運用します。MQ-1Cはプレデターの陸軍向けバージョンで、最大高度2万9,000フィートを25時間滞空することができ、電子光学・赤外線センサーのほか合成開口レーダーなどを装備します。

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