エアバス、ウィングレットの特許保有会社を訴える−真意は払いたくない?

エアバス、ウィングレットの特許保有会社を訴える−真意は払いたくない?

エアバスは、シャークレット装備のテストフライトをはじめましたが、その一方で「ウィングレット」への挑戦を仕掛けています。ロイターが伝えたところによると、エアバスはアメリカで、ボーイングにウィングレットの一部を納入するアビエーション・パートナーズ社(API)を相手に訴えを起こしました。

「ウィングレット」と「シャークレット」は何が違う?と疑問に思う方は多いハズ。両社とも細かい違いは横に置き、主翼の先端にこれを装備することで空気抵抗が減り、結果的に燃費が良くなる、という点で同じ。そうすると、単に名前の呼び方が違うだけ、と言っても大きくはずれてはいないでしょう。

そこでなぜ訴えを起こしたのか?ネットにアップされていた訴状には、難しい用語が並んでいますが、結論。「特許料は払わない」という意思表示と見えます。

APIは「ウィングレット」に関する特許を保有しています。そこで、エアバスがシャークレットを開発、装備すると発表したことを受け、文書や口頭で「特許料を払え」と通告していました。ところがエアバスは、APIの特許より良い機能を開発したと主張。APIの特許技術より良い技術を使っているため、「特許料は払わない」ということを確定するための訴訟のようです。

技術革新が速い先端技術の世界では、様々な特許がちりばめられています。ただ、全てを使うとコストが高くなるというのも現実。とは言え、最初の開発には敬意が払われる意味での特許料がないがしろになってもおかしな話。この訴訟でエアバス、ボーイングで技術革新がどのように進み、違いがあるか明確になるか、注目されそうです。

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