アメリカとオーストラリアによる共同演習「タリスマン・セーバー21」で、アメリカ空軍のB-52Hストラトフォートレスがグアムのアンダーセン基地から参加するなど、航空機を使用した演習が実施されました。オーストラリア空軍(RAAF)のKC-30Aとアメリカ海兵隊(USMC)のF-35Bが初の空中給油を実施しています。
B-52Hは演習参加時に5名の乗務員がコクピット、ナビゲーターパネル、電子戦担当のシートでそれぞれの役割を果たし、オーストラリア空軍のEA-18Gグラウラー、F/A-18Fスーパーホーネット、F-35AライトニングIIと編隊飛行を実施しました。
グアム・アンダーセン空軍基地には、マイノット空軍基地の第5爆撃航空団(5BW)所属のB-52Hストラトフォートレスが前方展開しています。ストラトフォートレスの前方展開は、タリスマン・セーバーの支援も予定されていました。
「タリスマン・セーバー21」で航空機を使用した演習は、RAAFのKC-30A MRTTとUSMCのF-35Bによる初めての空中給油が実施されました。この2機種による空中給油は、この演習が初めての機会でした。F-35Bの空中給油は、ホースアンドドローグ方式が採用されており、オーストラリア空軍のF-35Aのフライングブーム方式で、KC-30Aが最新鋭機への空中給油能力を高める機会となりました。
オーストラリア空軍は、この演習に2機のE-7Aウェッジテールも参加させています。E-7Aは、演習に欠かせない戦闘画像管理機能を提供。これにより司令部は、変化するシナリオにリアルタイムで対応が可能になります。
E-7Aはボーイング737-700を改修したAEW&C機で、胴体背中部分にMESA(多機能電子走査アレイ)レーダーを搭載。空、海、陸の合同作戦をリアルタイムに認識し、指揮、制御、調整しました。